日帰りポリープ切除
大腸がん予防として効果の高い大腸ポリープ切除を、日帰り手術で受けられます。
入院の必要がなく、お身体・時間・経済的な負担が少ない治療法です。
当院では、欧米で主流になっている出血リスクの少ないコールドポリペクトミー(非通電切除)を導入しています。
当院のポリープ切除の考え方
大腸ポリープはがん化しやすいのですが、それだけに内視鏡検査でポリープを発見して切除することは大腸がんの効果的な予防法となります。当院では、検査でポリープが見つかった場合、同日に日帰りで内視鏡によるポリープ切除手術を行っています。日帰りできるほどお身体に負担のない切除を行っていますし、入院の必要がないため、時間や経済的な負担も軽減できます。
安全なポリープ切除のために
ただし、安全にポリープを切除することを最優先しますので、大きいポリープや多発しているポリープの場合、腸に穴が開くリスクを抑えるため手術を2回に分けたり、入院設備があって信頼できる病院をご紹介して切除したりする場合もあります。
協力・提携医療機関
東京逓信病院・葛西昌医会病院・江戸川病院・西村記念病院・東京都立墨東病院・東京東病院・同愛記念病院・あそか病院など。
大腸ポリープが見つかったら
大腸ポリープはがん化しやすい特徴を持っていますが、適切な切除を行うことで完治できますし、40代以上の3人に1人の割合でポリープが見つかるほどありふれたものでもあります。小さなものであれば検査同日に日帰り切除が可能です。大きくても開腹手術ではなく内視鏡で手術できるケースが増えており、その場合には数日間の入院となります。
当院では検査前に同日手術についてしっかりお伝えして、ご質問にもお応えしていますのでご安心ください。
ポリープの切除方法
大きいポリープほど血管が豊富ですから従来通り電気メスを使って止血しながら切除しています。小さいポリープは手術後の出血・穿孔が少ないコールドポリペクトミーを用いて合併症を起こしにくくしながら安全に切除するようにしています。
有茎性ポリープの場合
ある程度大きなポリープの場合には、内視鏡を通して、針金(スネア)をポリープにかけ、そこに高周波電流を流す電気メスで切り取ります。切除後の傷口はクリップをかけて閉じ、切ったポリープを回収して顕微鏡による病理検査を行います。
大きなポリープであっても血管を焼きながらポリープを切るため手術中の出血を抑えながら切除することが可能です。
小さなポリープの場合には、腸の粘膜に深い炎症を起こさず、より安全にポリープを切除するコールドポリペクトミーという新しい手法を使っています。
これは欧米では主流になっている手法で、粘膜の表面を薄くはぐように切除するため、手術後の出血リスクや穿孔という腸に穴が開く合併症をより起こしにくくなっています。
そのため、血液がサラサラになる薬を服用していても、出血の危険性がきわめて低いという報告がされています。また、非通電ですから、心臓ペースメーカーや金属製ステントを装着していても安全にポリープ切除が行えます。
切除の際に少量の出血はありますが、数分で自然止血するため、クリップによる止血も基本的には必要ありません。
無茎性・亜有茎性ポリープの場合(内視鏡的粘膜切除術-EMR)
茎がないポリープは、生理食塩水をポリープの下の粘膜下層に局所注射し、ポリープを持ち上げることで大腸に穴が開くことを防いでいます。局所注射後の処置は、有茎ポリープと同様です。
コールドポリペクトミー(非通電切除)
高周波通電(電気メス)を用いない最新の大腸ポリープ手術法
コールドポリペクトミー(非通電切除)を導入
高周波を用いたこれまでのポリープ切除に比べ、術後の出血や穿孔リスクが少ないコールドポリペクトミー(非通電切除)を導入しています。電気メスを使わず、コールドスネアという特殊なワイヤーを用いて、表面を薄く1枚はぎ取るように粘膜を切除します。
血液がサラサラになる薬を服用している方でも、術後の出血リスクが低いという報告がされているものです。これにより、小さなポリープの切除がより安全に行えるようになっています。