低血糖・シックデイ
糖尿病の治療で一番多い合併症が低血糖です。薬により血糖が下がりすぎる状態を言います。また、糖尿病患者さんが風邪をひいたり、感染症にかかったり、ケガをしたりなどの体調不良を起こすと、いつもに増して血糖値が乱れやすくなります。このような状況のことを“シックデイ(sick day)”と呼び、特に注意が必要な状態となります。
低血糖とは
糖尿病の方は、飲み薬やインスリン注射によって血糖値が正常値よりも下がってしまうことがあります。これを低血糖と言います。飲み薬の服用と食事のタイミングが適切でない、食べる量が少ない、激しい運動をした、薬の量を増やしたといった時には特に低血糖を起こしやすいため、注意が必要です。
低血糖の症状
- めまい
- ふらつき
- 手の痺れ
- 動悸
- 冷や汗
- イライラ
酷い時には意識を失って倒れてしまうこともありますので、少しでも身体の状態がおかしいと感じた時には、すぐに糖分を摂取するようにしてください。また、何度もこれらの症状が出る方は、次回の定期診察日を待たず、早めに医師にご相談ください。
シックデイとは
食欲がない状態、吐き気や腹痛で食事が取れない状態のことをシックデイと言います。この時、いつも通りに飲み薬を服用したりインスリン注射を打ったりすると、低血糖になってしまいます。基本的に飲み薬は中止にします。またインスリン注射を行っている進行した糖尿病患者さんの場合は、食事を摂らなくても血糖値が上がっていきますので、インスリンは中止にせず、量を減らして打つようにします。また、食事を摂れない状態が続く時は、早めに受診してください。