仁クリブログ

2025.11.04更新

こんにちは!江戸川区平井に根差した総合内科クリニックですglitter

季節の変わり目やイベントが多い時期になると、当院には

「急な吐き気や腹痛で困っています」という患者様が多くいらっしゃいます。その原因の多くは、「胃腸炎」です。

 

胃腸炎は多くの方が経験する身近な病気ですが、正しい知識と対処法を知っているかどうかで、回復の早さや、ご家族への感染リスクが大きく変わります。

 

今日は、患者様に「なるほど、そうだったのか!」と感じていただき、ご自身の健康を大切にしていただけるよう、胃腸炎の正しい知識から、それをきっかけに考えていただきたい胃腸の健康維持、そして当クリニックの最新の取り組みについて、分かりやすくお伝えします。

 

突然の胃腸炎!原因を知って安心しましょう

~胃腸炎ってどんな病気?~
胃腸炎」とは、文字通り胃や腸に炎症が起きる病気です。

主な症状は、吐き気嘔吐下痢腹痛、そして発熱を伴うこともあります。

 

多くの胃腸炎は、ノロウイルスやロタウイルスといったウイルスや、サルモネラ菌などの細菌が原因で起こります。特に冬場はウイルス性が、夏場は細菌性(食中毒)が多くなりますね。

ほとんどの場合、安静にして水分補給をしていれば数日で回復しますが、特に小さなお子様やお年寄りは脱水症状になりやすく注意が必要です。

 

【重要】~家庭でできる正しい対処法と受診の目安~
胃腸炎と診断されたら、ご自宅でのケアが非常に大切です。

 

1. とにかく「水分補給」が最優先!
嘔吐や下痢で体の水分と電解質が大量に失われます。吐き気が治まらなくても、一口ずつ、こまめに水分を補給してください

 

ポイント:水やお茶よりも、**経口補水液(OS-1など)**やスポーツドリンクがおすすめです。電解質(塩分やミネラル)も補給できます。

 

2. 消化の良いものを少量ずつ
嘔吐が治まり、食欲が出てきたら、胃腸に負担の少ないものから始めましょう。

 

初期重湯、リンゴジュース、具なしの味噌汁など

回復期おかゆ、やわらかく煮込んだうどん、すりおろしたリンゴ、鶏むね肉など

 

油っこいもの、香辛料の強いもの、牛乳・乳製品などは、胃腸の調子が戻るまで控えてくださいね。

 

脱水症状は特に危険です。

水分が摂れない意識が朦朧としている尿が半日以上出ていない激しい腹痛血便がある時は、迷わず当クリニックにご相談ください。

私たちは、いつでも皆様の不安に寄り添い、正確な情報と温かいケアでお迎えいたします。

 

~家族に広げない!胃腸炎の正しい予防と処理の秘訣~
胃腸炎、特にウイルス性のものは感染力が非常に強いのが特徴です。ご自身が回復に向かっても、ご家族に広げてしまわないよう、予防と正しい処理を徹底しましょう。

 

 今日からできる!感染予防の3つの鉄則

1.徹底した手洗い:食事の前、トイレの後、調理の前はもちろん、外出から帰宅した際は石鹸で30秒以上、丁寧に洗いましょう。

 

2.食べ物の加熱:食中毒を防ぐため、食材はしっかり加熱調理しましょう。特に牡蠣などの二枚貝は要注意です。

 

3.こまめな消毒と換気:感染者がいる場合は、トイレやドアノブ、水道の蛇口など、頻繁に手が触れる場所をこまめに消毒しましょう

 

~知っておきたい!おう吐物・汚物の正しい処理方法~
ご家族が嘔吐してしまった場合、処理を誤るとウイルスが空気中に拡散し、感染が広がる可能性があります。

 

1.装備を整える:使い捨ての手袋、マスク、エプロンなどを着用し、素手で触らないようにしてください

 

2.「乾燥させない」が鉄則:嘔吐物に直接触れないように、ペーパータオルなどで静かに覆い、水分を吸い取ります。

 

3.消毒する次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤を薄めたもの)で汚染場所を広めに拭き取ります

 

4.処理後の手洗い:処理後は、必ず石鹸で丁寧に手を洗い、うがいをしましょう使用した手袋やエプロンはビニール袋に入れて密閉して捨ててください

 

~健康は胃腸から!当クリニックが提供する「安心の予防医療」~
胃腸炎のつらさを乗り越えた今だからこそ、ご自身の**「胃腸の健康」**について考えてみませんか?

 

胃腸炎が治っても、**胃や大腸の定期的なチェックは、あなたの健康寿命を延ばす最も確かな方法です。**特に、自覚症状が少ないまま進行する胃がんや大腸がんは、早期発見が非常に重要です。

 

~胃がん・大腸がんの早期発見へ!苦痛の少ない内視鏡検査~
当クリニックでは、患者様に安心して検査を受けていただくために、以下のような取り組みを行っています。

 

1. 見逃しを減らす!最新のAI内視鏡システム
当院では、最新のAI内視鏡システムを導入した上部内視鏡(胃カメラ)、**下部内視鏡(大腸カメラ)を行っています。このAI技術は、病変のわずかな変化もサポートしてくれるため、より正確な診断に繋がり、「見逃しゼロ」**を目指しています。

 

2. 「らくらく」検査の秘密と専門医の安心


鎮静剤の使用:過去に検査で辛い思いをされた方もご安心ください。鎮静剤を使用することで、眠っているような感覚で、苦痛少なく検査を受けていただけます。

 

専門医による検査:日本消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医が検査を担当します。高い技術と豊富な経験に基づき、安心して検査を受けていただけます。

 

女性医師の在籍:女性の患者様でも相談しやすいよう、女性医師が在籍しており、細やかな配慮を心がけています。

 

3. 患者様の負担を軽減する工夫


胃・大腸同日検査可能:一度の鎮静剤使用とご来院で、胃と大腸の検査を同時に行えます

 

モーニング大腸内視鏡検査:朝早くから来院し、当院でゆっくりと豊富な種類の下剤から患者様に合ったものを選んで服用いただけます。ご自宅での下剤服用が不安な方でも安心です

 

土日も検査可能:平日お忙しい方でも検査を受けやすいよう、土日も対応しています。

 

大腸ポリープの日帰り手術:検査中に見つかった大腸ポリープは、その場で切除する日帰り手術が可能です。

 

健康診断の「二次検査」もご相談ください
健康診断で「要精密検査」という結果が出た時、「どうしたらいいの?」と不安になる方も多いでしょう。特に「便潜血陽性」などは、当院の専門分野です。 健康診断の二次検査についても、どうぞお気軽にご相談ください。

 

 おわりに:あなたの「かかりつけ医」として
仁愛堂クリニックは、胃腸炎のような急な体調不良から、生活習慣病の管理、そして胃がん・大腸がんの早期発見まで、地域の皆様の健康をトータルでサポートする**「かかりつけ医」**でありたいと願っています。

 

このブログで得た知識を、ぜひご家族やご友人にもシェアしていただき、皆様の地域全体がより健康になるきっかけとなれば幸いです。

 

私たちは、いつでも皆様の不安に寄り添い、正確な情報と温かいケアでお迎えいたします。

 

ご予約・お問い合わせはこちら
体調が優れない時、内視鏡検査をご希望の際は、まずはお電話またはウェブサイトからご予約ください。

 

江戸川区平井 仁愛堂クリニック
~~監修 医療法人社団 俊爽会  理事長 小林俊一 ~~
日本内科学会 総合内科専門医

 

健康や病気について学べるクリニック

総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

2025.10.31更新

【11月の疾患啓発】



当院「仁愛堂クリニック」が属する医療法人社団 俊爽会では患者様の健康意識を高め、健康寿命を伸ばしていただくための取り組みを行っております。


11月の取り組みは、
「腹部エコー検査」
「健康診断」
です。

★「腹部エコー検査」
腹部エコー検査は、腹部内蔵の状態や異常を評価するために、非常に有用な検査です。肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱などを確認します。
エコーは空気中を伝わりにくく、消化管(胃や腸)のガスや内容物が検査の妨げとなります。食後は消化管の活動が活発となるため、検査前7時間の絶食が必要となるため、検査ご希望の方は、食事を抜いて来て下さい。
今なら、6,600円のところ、5,500円で検査できます。(自費)
尚、予約制となりますので、ご希望の方はお電話か近くのスタッフにお声がけお願いします。

 

20251031




★「健康診断」
定期的な健康診断は、健康状態の把握や早期発見、健康リスクの管理に役立ちます。健康を維持し、より健康的な生活を送るために、定期的な健康診断を受けましょう。
当院で行っている健康診断の内容や価格などは、当院のホームページをご覧下さい。
尚、予約制となりますので、ホームページもしくはお電話にて予約を取るようにお願い致します。

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身近に接する私たちと共に始めよう!!
健康意識改革!!



 

 

 

 

 

健康や病気について学べるクリニック

総武線平井駅北口徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

2025.10.10更新

「高脂血症」は、現在では一般的に**「脂質異常症(ししつ いじょうしょう)」**という名称で呼ばれています。


★脂質異常症(高脂血症)とは★
血液中にあるコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質の量が、基準値から外れて異常になった状態を指します。
血液中の脂肪分が濃くドロドロになった状態とも言えます。
脂質異常症は、通常、自覚症状がほとんどありません。
しかし、この状態を長く放置しておくと、血管の壁に脂質が沈着し、動脈硬化が進行します。動脈硬化が進行すると、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの、命に関わる重篤な病気を引き起こす主要な原因となります。


★脂質異常症(高脂血症)を調べるには★
1. 診断のための基本的な検査:血液検査(採血)
脂質異常症の診断を確定するために必須となる検査です。血液中の主要な脂質成分の値を測定します。
《検査のポイント》
• 空腹時採血が原則: 特に中性脂肪は食事の影響を受けやすいため、通常は10時間以上の絶食後の早朝空腹時に採血することが推奨されます。(水やお茶の摂取は可能です。)
• 中性脂肪が高い場合や食後の採血の場合は、Non-HDLコレステロールが重視されることもあります。


2. 合併症や原因を調べる検査
脂質異常症が進行していないか、また他の病気が原因となっていないかを調べます。

《検査の種類》
◆頸動脈超音波検査(エコー)
首にある頸動脈の血管壁の厚さ(IMT)を測定し、動脈硬化の進行度やプラーク(脂質の塊)の有無を確認します。
◆腹部超音波検査(エコー)
肝臓に脂肪が溜まっていないか(脂肪肝)などを調べ、脂質異常症の原因や合併症を確認します。
◆心電図・CT・MRI検査(CT・MRIは近隣の検査センターご案内します)
必要に応じて、心臓(狭心症、心筋梗塞)や脳(脳梗塞)などの合併症の有無や程度を詳しく調べます。

◆他の血液検査

脂質異常症の原因となる病気(糖尿病、甲状腺機能低下症、腎臓病など)がないかを確認するため、血糖値や肝機能、腎機能なども同時に調べることが多いです。

 

治療
「高脂血症」(脂質異常症)の治療は、主に**「生活習慣の改善」が基本となり、これで改善しない場合や動脈硬化のリスクが高い場合に「薬物療法」**が加わります。
治療の目的は、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を予防することです。


1. 生活習慣の改善(治療の基本)
全ての脂質異常症の患者さんにとって最も重要なステップです。
当院には管理栄養士がおりますので、定期的に生活習慣のお話しをさせていただきます。食事療法や運動療法など、一人ひとりのライフスタイルに合わせて、無理なく取り組める方法を提案させていただきます。

2. 薬物療法
生活習慣の改善で目標値に達しない場合や、糖尿病、心臓病などの動脈硬化性疾患のリスクが高い場合に開始されます。

『 薬物療法の注意点 』
• 自己判断での中止・増減は厳禁: 検査値が一時的に改善しても、薬の効果によるものです。医師の指示に従い、継続して服用することが大切です。
• 生活習慣の継続: 薬を飲んでいても、食事療法や運動療法は治療の基本として続ける必要があります。

 


★予防★
「高脂血症」(脂質異常症)の予防は、動脈硬化を招く危険因子を減らすために、生活習慣を見直すことが最も重要です。
予防のポイントは「食生活」「運動」「その他の生活習慣」の3つです。


1. 食生活の工夫(食事療法)
基本的に伝統的な日本食を意識し、過剰なカロリー摂取を避けてバランスの良い食事を心がけます。
◆控えるべきもの(LDLコレステロール・中性脂肪を上げる)

・《飽和脂肪酸・動物性脂肪》
LDLコレステロールを上昇させます。肉の脂身、バター、生クリーム、ラード、インスタントラーメンなどの加工食品に多いです。
・《コレステロールを多く含む食品》
卵(卵黄)、魚卵(いくら、たらこ)、レバーなどの内臓系食品の摂りすぎに注意しましょう。
・《糖質・甘いもの》
中性脂肪の大きな原因になります。清涼飲料水、ジュース、菓子、デザート、過剰な主食(白米、白パンなど)を控えます。

◆積極的に摂るべきもの(LDLコレステロール・中性脂肪を下げる)
・《青魚》
DHAやEPAなどの$\text{n-3}$系多価不飽和脂肪酸が豊富で、中性脂肪を減らし、動脈硬化を抑制します。(サバ、イワシ、サンマなど)
・《食物繊維》
腸内でコレステロールや中性脂肪の吸収を妨げます。(野菜、海藻、きのこ、根菜類、玄米など)
・《植物性タンパク質》
コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。(豆腐、納豆などの大豆製品)
・《調理法の工夫》
揚げ物や炒め物を減らし、蒸す、茹でる、網焼きなどの調理法を活用し、油の使用を減らしましょう。


2. 運動習慣(運動療法)
運動は中性脂肪を減らし、HDLコレステロール(善玉)を増やす効果があります。
• 有酸素運動を習慣に: ウォーキング、軽いジョギング、水泳、サイクリングなどを行います。
• 目安と強度: 1日合計30分以上の運動を、週3回以上(できれば毎日)行いましょう。運動強度は「ややきつい」と感じる中強度が適しています。
• 筋力トレーニング: 週2回程度の筋力トレーニング(筋トレ)も、基礎代謝を上げ、中性脂肪の消費を助けます。
• 継続: エレベーターでなく階段を使う、一駅分歩くなど、日常生活の中で身体活動量を増やす工夫が、継続の鍵です。

 

3. その他の生活習慣の改善
• 禁煙: 喫煙は動脈硬化の最大のリスク因子であり、直ちに禁煙することが最も重要です。
• 標準体重の維持: 過食を抑え、適正な体重を維持することで、脂質異常症のリスクが減少します。
• ストレス・睡眠: ストレスはコレステロール値を上げる原因となることがあります。十分な睡眠をとり、趣味などでリラックスする時間を持つなど、適切なストレス管理を心がけましょう。
• 定期的な健康診断: 自覚症状がないうちに進行するのが脂質異常症の特徴です。定期的に当院で健康診断を受け、自分の脂質値を把握し、異常を早期に発見することが大切です。


健康な血液を保つために、まずは**『できることから一歩』**踏み出しましょう。
• 食事は、揚げ物や甘いものを減らし、青魚や野菜を積極的に摂る。
• 運動は、毎日30分のウォーキングを習慣にする。
こうした生活習慣の改善は、病気を防ぐ最高の薬です。
ただし、努力だけでは数値が改善しない場合や、遺伝的な要因が背景にある場合もあります。健診でLDLコレステロールや中性脂肪の異常が判明した際は、自己判断せず、必ず当院にご相談ください。あなたの現在のリスクを正確に評価し、最適な治療計画を一緒に立てていきましょう。

 

 

 

~~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 日本内科学科 総合内科医 監修 ~~

 

 

 

 

 

 

 

 

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総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

 

 

2025.09.30更新

【10月の疾患啓発】

当院「仁愛堂クリニック」が属する医療法人社団 俊爽会では患者様の健康意識を高め、健康寿命を伸ばしていただくための取り組みを行っております。



10月の取り組みは、


「不眠症」
「睡眠時無呼吸症候群検査」
「運動やストレッチ」


です。


★「不眠症」
不眠症とは、夜によく眠れないことで日中に体の不調や倦怠感などが現れ、生活に支障をきたす状態を指します。日本では成人のうち約5人に1人が不眠の症状で悩んでいると言われており、特殊な病気ではなく「国民病」とも呼ばれています。20~30歳代から増え始め、特に中年や高齢者では急速に増加する傾向にあり、女性に多いとされています。

 

★「睡眠時無呼吸症候群検査」
睡眠中に無呼吸の状態が繰り返されると、高血圧、不整脈、心不全などの心血管系の問題を引き起こし、生活習慣病を悪化させる恐れもあります。
運動やストレッチを行うことで、体力や筋力が向上し、より良い姿勢や睡眠の快適さを実現できます。また、運動やストレッチによるストレスの軽減が期待できます。



「睡眠時無呼吸症候群」とは・・・
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が止まる病気です。
息が止まると血液中の酸素濃度が低下して、全身性疾患を引き起こす原因になったり、眠りが浅くなり寝不足になるため、居眠りをしたり、交通事故を引き起こす確率が高くなります。



「睡眠時無呼吸症候群か調べる方法」
自分では無呼吸があるか判断できません。また昼間の検査のみでは、無呼吸を判断できない為、睡眠中の検査(終夜睡眠ポリグラフィー検査)を行います。
その結果により、軽症の方は、減量や飲酒を控えるなど、生活習慣の改善により症状が軽減したり、無くなることもあります。
中症~重症の方は、CPAP療法が第一選択です。

 

《CPAP療法》
鼻マスクから気道に空気を送り込み、気道の閉塞を防いで無呼吸を無くす治療法です。
当院では、CPAP療法を行っておりますので、興味のある方は、近くのスタッフやお電話にてお問合せ下さい。

 

20250930



★「運動やストレッチ」
運動の効能・・・運動は体にさまざまな効用をもたらしてくれます。健康を維持、増進するためにも、運動習慣を身につけましょう。
・効能-1   基礎代謝量を増加させる
・効能-2   心肺機能を高めて動脈硬化を防ぐ
・効能-3   ブドウ糖が消費され、糖尿病の予防に
・効能-4   免疫機能が高まり、がんを予防
・効能-5   骨を丈夫にして、骨粗しょう症を防ぐ

 



これから寒くなってきますが、みんなで体を暖めて、がんばりましょう!


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総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

2025.09.28更新

【秋バテについて】


秋は過ごしやすい季節のはずなのに、「なんとなく体がだるい」「疲れがとれない」と感じていませんか?それは**「秋バテ」**かもしれません。
夏から秋にかけての急激な気温や気圧の変化、そして夏の間に蓄積した体の疲れが原因で、体調を崩してしまうことを「秋バテ」といいます。

 

 

◆原因◆


秋バテの主な原因は、自律神経の乱れ体の冷えです。
• 日中の気温差 夏から秋へ移り変わる時期は、朝晩は涼しいのに日中は暑さが残ることがよくあります。この大きな気温差に体がついていけず、体温調節を担う自律神経が乱れてしまいます。
• 冷房による冷え 夏の間に冷房の効いた部屋で長時間過ごし、体が冷え切った状態が続くと、血行が悪くなり、自律神経の働きも鈍くなります。
• 夏の疲労の蓄積 暑さによる食欲不振や睡眠不足など、夏に受けたダメージが秋になってから一気に現れることがあります。
これらの要因が重なると、疲労感、だるさ、食欲不振、胃腸の不調、頭痛、めまい、不眠など、さまざまな不調を引き起こします。

 

◆症状◆


《身体的な症状》
・疲れがなかなかとれない
・ 朝、スッキリと起きられない
• 消化器系の不調:
・ 食欲不振
・胃もたれや胸やけ
・ 便秘や下痢など、お腹の調子が悪い
• 頭痛・めまい:
・立ちくらみやめまいがする
・ 頭が重い、頭痛がする
・肩や首のこりがひどくなる


《精神的な症状》
• やる気の低下:
・何をするにも意欲がわかない
・ 仕事や勉強に集中できない
• 気分の落ち込み:
・イライラしやすい
・憂鬱な気分になる
・不安感
これらの症状は、夏の間に冷房などで体が冷え、自律神経が乱れたり、暑さで食欲が落ちて栄養不足になったり、睡眠不足になったりすることが原因で現れやすくなります。
特に、秋の朝晩と日中の気温差が大きい時期は、体温調節がうまくいかず、自律神経に大きな負担がかかるため、これらの症状が出やすいと言われています。心当たりのある症状が続く場合は、秋バテを疑い、早めの対策を心がけることが大切です。


◆治療◆


倦怠感や胃腸の不調など、つらい症状が長く続く場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、当院を受診してください。
• 対症療法:
・ 頭痛には鎮痛剤
・ 不眠には睡眠薬
・ 胃腸の不調には整腸剤 など、症状に合わせて薬が処方されます。
・漢方薬は、一人ひとりの体質や症状に合わせて処方され、自律神経のバランスを整えたり、胃腸の働きを助けたりする効果が期待できます。
秋バテは「病気ではないから」と軽視されがちですが、放置すると症状が悪化したり、他の不調につながったりすることもあります。つらいと感じる場合は、一人で抱え込まず、当院に相談したり、生活習慣を見直したりすることが大切です。


◆予防◆


1. 規則正しい生活を送る
• 十分な睡眠をとる: 毎日同じ時間に起きて寝るように心がけ、7〜8時間の質の良い睡眠を確保しましょう。朝起きたらすぐに日光を浴びると、体内時計がリセットされ、睡眠リズムが整いやすくなります。
• 湯船に浸かる: シャワーだけでなく、38〜40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、体の芯から温まり、心身の緊張がほぐれます。


2. 食事で体の中から整える
• 体を温める食材を摂る: ショウガ、ネギ、根菜類など、体を温める効果のある食材を積極的に摂りましょう。冷たい飲み物や食べ物は控え、温かいものを意識することが大切です。
• 旬の食材を取り入れる: 秋が旬の鮭、きのこ、さつまいもなどは、疲労回復を助ける栄養素が豊富です。特に、豚肉に多く含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える手助けをするため、疲労回復に効果的です。
• バランスの良い食事を心がける: 偏った食事は避け、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂り、夏の間に弱った胃腸の働きを回復させましょう。


3. 適度な運動をする
• 軽い有酸素運動: ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすと、血行がよくなり、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。
• ラジオ体操やストレッチ: 激しい運動でなくても、こまめに体を動かすことで、肩や首のこりをほぐすことができます。


4. 気温の変化に備える
• 服装で調節する: 朝晩は涼しくても日中は暑くなることがあるため、薄手のカーディガンやジャケットなどを活用し、こまめに体温調節をしましょう。
• 冷房対策: オフィスや電車内など、冷房が効いている場所では、ひざ掛けやカーディガンで「3つの首」(首、手首、足首)を冷やさないようにすることも効果的です。

 


これらの予防法は、秋バテを未然に防ぐだけでなく、日々の健康を維持するためにも役立ちます。無理のない範囲でできることから取り入れて、快適な秋を過ごしましょう。

 


最後に、秋バテは「病気ではないから」と軽視されがちですが、放置すると症状が悪化したり、他の不調につながったりすることもあります。つらいと感じる場合は、一人で抱え込まず、当院に相談したり、生活習慣を見直したりすることが大切です。

 

 

 

 

 

 

~~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 日本内科学科 総合内科医 監修 ~~

 

 

 

 

 

 

 

 

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総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

 

2025.09.16更新

「あれ?お腹の調子がいつもと違う…」もしかして、過敏性腸症候群かも?

 

・なんだか最近、お腹の調子がすぐれない…。

・通勤電車の中で急にお腹が痛くなったり、大事な会議中にガスが溜まって気になったり…。

・病院で検査しても特に異常はないと言われたけど、やっぱり辛い。

 

そんなお悩みを抱えていませんか?

 

もしかしたら、その症状は「過敏性腸症候群(IBS)」かもしれません。

今回は、多くの方が悩まれているこの病気について、詳しくお話したいと思います。

「一人で悩まなくていいんだ」、と少しでも心が軽くなってもらえたら嬉しいです。

 

●過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)は、腸に炎症や潰瘍といった目に見える病変がないのに、下痢や便秘、腹痛などを繰り返す慢性の病気です。

日本では、約10人に1人がこの病気に悩まされていると言われています。「気のせい」と我慢している方もいらっしゃいますが、決して珍しい病気ではありません。

原因ははっきりとは分かっていませんが、ストレスや食生活、自律神経の乱れなどが複雑に絡み合って起こると考えられています。

 

●症状の特徴

過敏性腸症候群の症状は、人によって様々です。主に、次の4つのタイプに分けられます。

下痢型: 緊張したり、ストレスを感じるとお腹が痛くなり、下痢を繰り返すタイプです。男性に多く見られます。

②便秘型: コロコロした便や硬い便が続き、便秘がちになるタイプです。女性に多く見られます。

③混合型: 下痢と便秘を交互に繰り返すタイプです。

④分類不能型: 下痢と便秘の区別がつきにくく、腹部の張りや不快感などが主な症状となるタイプです。

お腹の痛みや不調だけでなく、吐き気、げっぷ、おなら、疲労感などを伴うこともあります。

 

過敏性腸症候群が起こる原因

過敏性腸症候群の原因は一つではありませんが、主に以下の3つが大きく関わっていると考えられています。

ストレスと脳は密接に繋がっている、「脳腸相関」と呼ばれています。 ストレスを感じると、脳から腸にその情報が伝わり、腸の動きに影響を与えます。

・腸のぜん動運動の異常: 腸はぜん動運動によって内容物を送り出しますが、この動きが速すぎると下痢に、遅すぎると便秘になります。

・内臓の知覚過敏: 通常は感じないような些細な刺激でも、お腹の張りや痛みを感じやすくなっている状態です。

 

●過敏性腸症候群を和らげるために自分でできる対処法は?

症状を和らげるためには、日常生活でできることはたくさんあります。

・規則正しい食生活: 3食をきちんととり、暴飲暴食を避ける

・食事の工夫: 脂質の多い食べ物や刺激物、カフェイン、アルコールなどを控えめにし、特定の糖質を多く含む食品を避けることで、症状が改善する場合があります。

例えば、玉ねぎニンニク牛乳小麦粉などがこれにあたります。

・ストレスをためない: 趣味や運動などで気分転換を図り、自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。

・適度な運動: ウォーキングや軽いジョギングなど、継続できる範囲での運動は、腸の動きを活発にする効果が期待できます。

・十分な睡眠: 睡眠不足は自律神経を乱し、症状を悪化させる可能性があります。

 

●受診をした方が良い場合は?

「これくらいでクリニックに行ってもいいのかな?」と迷われる方も多いかもしれません。

しかし、以下の症状がある場合は、一度医療機関を受診することをおすすめします。

体重が急に減ってきた

血便が出る

発熱や貧血を伴う

下痢や腹痛で夜中に目が覚める

これらの症状は、過敏性腸症候群以外のより重い病気が隠れている可能性もあります。自己判断で様子を見ず、早めに専門医にご相談ください。

 

●どのような検査が必要で、何を調べる?

過敏性腸症候群は、症状から診断されることが多いですが、まずは他の病気ではないことを確認するために、いくつかの検査を行います。

一般的な検査は以下の通りです。

・血液検査: 貧血や炎症の有無などを調べます。

・便検査: 便に血が混じっていないかなどを確認します。

・大腸内視鏡検査: 腸の内部を直接観察し、潰瘍性大腸炎や大腸がんなどの病気がないか確認します。

仁愛堂クリニックでは、患者様の負担を軽減する、最新の内視鏡システムを導入しています。

 

●どのような診断と治療が行われるの?

これらの検査で他の病気が除外されると、過敏性腸症候群と診断されます。治療の基本は、生活習慣の改善と薬物療法です。

症状に合わせて、腸の動きを調整する薬、下痢止め、便秘薬、精神的な安定を図る薬などを組み合わせて使用します。

また、食事やストレスへの対処法について、医師が一緒に考えていきます。

 

●どのような診察が行われるの?

仁愛堂クリニックでは、まず患者様のお話をじっくりとお伺いすることから始めます。

症状だけでなく、日常生活での悩みやストレス、食生活など、背景にある様々な要因について丁寧にヒアリングさせていただきます。

患者様一人ひとりに合わせた治療プランを一緒に考え、症状の改善に向けてサポートいたします。

「こんなこと話していいのかな?」と遠慮なさらず、何でもお話しください。

 

●最後に…

過敏性腸症候群は、再発を繰り返しやすい病気ですが、適切な治療とセルフケアによって、症状をコントロールし、快適な毎日を送ることができます。

お腹の不調で悩んでいる方は、一人で抱え込まず、ぜひ一度当院へご相談ください。

私たち仁愛堂クリニックは、皆さまの健康をトータルでサポートする「かかりつけ医」として、いつでも皆さまに寄り添います。

 

 

 

 

~~医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 日本内科学会 総合内科専門医 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康や病気について学べるクリニック

総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

2025.09.10更新

meal「食べることは、自分をつくること」      20250910

                                    ~栄養とはなんだろう~ 

 

日々の食事は、ただ空腹を満たすためのものではありません。
それは、自分自身の体をつくり、整え、支えていくための大切な営みです。


私たちが口にする食品には、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素が含まれています。
それらは体内で消化・吸収され、分解され、そして合成されて、筋肉や血液、細胞、ホルモンなど、私たちの身体の構成要素へと変化していきます。
たとえば、食べた肉がそのまま“人の肉”になるわけではありません。
それは一度アミノ酸に分解され、必要な場所で再構築されて、私たちの筋肉や免疫細胞の材料になるのです。
この一連のプロセスこそが「栄養」であり、生命のしくみです。

 

栄養素には、主に3つの働きがあります。
ひとつは、炭水化物や脂質がエネルギー源となり、私たちの活動を支えること。
ふたつめは、タンパク質やカルシウム、鉄分などが体の材料となり、筋肉や骨、血液をつくること。
そして三つめは、ビタミンやミネラルが代謝や免疫、神経の働きを調整し、体の調子を整えること。
この3つの機能がバランスよく働くことで、私たちは健康を維持し、日々を元気に過ごすことができるのです。

 

 

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とはいえ、理屈だけでは体は整いません。
季節や体調、環境に合わせて、食事の内容を柔軟に変えていくことも大切です。
特に夏は、暑さによる食欲低下や水分不足、疲労の蓄積などで、体がバテやすくなります。
そんなときこそ、消化に優しく、栄養価が高く、水分・ミネラル・ビタミンがしっかり摂れる食事が必要です。

 

まだまだ暑さは続きそうです。以下のようなメニューなどいかがでしょうか?

 

朝は冷やし茶粥に梅干しを添えて、胃腸にやさしく。卵豆腐や納豆オクラでタンパク質とムチンを補給。すいかで水分とクエン酸も。
昼は鶏むね肉の梅しそ焼きと雑穀ごはん。ゴーヤと豆腐の炒め物でビタミンCと植物性タンパク質を。冷たい味噌汁で塩分と水分を補給。
夜はそうめんに鶏ささみ、大葉、生姜を添えて。枝豆やかぼちゃの煮物、もずく酢でミネラルと抗酸化成分をしっかり。
間食には甘酒ヨーグルトスムージーで腸内環境を整え、疲労回復をサポート。

 

さらに、忙しい日でも栄養をしっかり摂れるように、常備菜や時短レシピも活用しています。
オクラと長芋のねばねば和え、鶏むね肉の梅しそ蒸し、ひじきと枝豆の煮物などは、冷蔵庫にあると安心。
冷やし豆乳スープやツナとトマトの冷製そうめんは、火を使わずにさっと作れて、栄養も満点です。

 

 

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食べることは、自分をいたわること。
そして、自分を育てること。
「今の自分に必要なものは何か?」を考えて食事を選ぶことが大切です。
それは、未来の自分への小さな投資でもあり、日々の生活を支える大切な習慣でもあります。

 

当院には栄養士がおりますので、お食事のことで何かお困りごとがございましたら、お気軽にお声がけください。

 

 

 

~~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 日本内科学会 総合内科医 監修 ~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康や病気について学べるクリニック

総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

 

 

 

 

2025.08.31更新

【9月の疾患啓発】

 

当院「仁愛堂クリニック」が属する医療法人社団 俊爽会では患者様の健康意識を高め、健康寿命を伸ばしていただくための取り組みを行っております。

 

9月の取り組みは


『婦人科健診』です!
(乳がん・子宮頸がん・子宮体がん)

 

★乳がん
乳がんの発症リスクが高い人
1. 初潮年齢が早い、閉経が遅い
2. 初産年齢が高い、出産歴がない、授乳歴がない
3. 血縁者(特に母・姉妹・娘)に乳がんになった人がいる
4. 閉経後の肥満
5. 飲酒、喫煙、運動不足といった生活習慣


 
乳がんになる人は30歳代後半から増加し、40歳以上の年代に多く、40歳代、50歳代の女性のがん死亡原因のトップです。しかし、早期発見・早期治療による10年後の相対生存率は90%以上です。

 


★子宮頸がん
子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因となって発生します。
女性の多くが一生のうちに一度は感染するという、ごくありふれたウィルスです。感染は一時的で自然に消えることがほとんどです。ただしHPVの感染が長時間持続すると、その一部が数年~数十年後に子宮頸がんを発症させると考えられています。自分では気がつく事は困難な為、検診による早期発見が必要です。早期のうちに治療すれば90%以上が助かることがわかっています。
最近は、20代から30代の女性に増えているので、20歳から、2年に1回の検査を推奨いたします。

 

 

★子宮体がん
子宮体がんは、ウィルスによって起こる子宮頸がんとは全く別のもの。ホルモン異常によって子宮内膜に発生します。近年は子宮体がんが増加しており、子宮がん全体の約半数を占めています。40歳頃から増え始め、発症のピークは閉経後の50~60代。進行が遅く比較的早い段階から不正出血などの症状が現れるため、月経不順の人、月経以外の出血のある人はすぐに受診し、症状がなくても、定期的な検査をして、早期発見につなげましょう。

 

 

 

◆残念ながら当院では、これらの検査はできないので、近隣の賛育会病院をご案内致します。
興味のある方は、近くのスタッフもしくはお電話にてお問合せ下さい。

 

down arrow賛育会病院で実施している検査項目(価格等は賛育会病院のホームぺージもしくはお電話でお問合せお願い致します)down arrow


・乳がん検診(マンモグラフィ) 
・乳がん検診(乳腺エコー)   
・子宮がん検診(頚部細胞診)  
・子宮がん検診(経膣エコー)  

 

これらの検査を定期的に受けることで、がんを早期に発見し、治療を開始することが可能になります。

 

 

 

20250831

 

 

身近に接する私たちと共に始めよう!!

健康意識改革!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康や病気について学ぶクリニック

総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

 

 

 

2025.08.23更新

一般的に、脂肪肝は肥満の人に多く見られる病気ですが、近年、見た目はスリムなのに脂肪肝である「隠れ脂肪肝」や「痩せの脂肪肝」が増加していると言われています!!
痩せている人が脂肪肝になる主な原因はいくつか考えられます。
♦筋肉不足による代謝の低下
体重が少なくても筋肉量が極端に少ない「隠れ肥満」の状態になっていることがあります。筋肉は体の中で最も多くのエネルギーを消費する組織の一つです。筋肉量が少ないと基礎代謝が低下し、摂取したエネルギーが消費されにくくなるため、余ったエネルギーが脂肪として肝臓に蓄積されやすくなります。
極端なダイエットや偏った食生活
無理な食事制限を伴うダイエットは、体内のタンパク質が不足し、筋肉量が減少する原因になります。また、急激な体重減少が肝臓に負担をかけ、一時的に脂肪が蓄積されやすくなるケースもあります。これは「低栄養性脂肪肝」とも呼ばれます。
♦過剰な飲酒

アルコールの過剰摂取も脂肪肝の原因となります。アルコールが分解される過程で、肝臓に中性脂肪が蓄積されやすくなります。

 

 

 

【脂肪肝とは?】

脂肪肝とは、その名の通り、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態の病気です。
健康な肝臓には少量の脂肪が含まれていますが、肝臓全体の30%以上に脂肪が溜まると「脂肪肝」と診断されます。
肝臓は、摂取した脂質や糖質を分解してエネルギーに変えたり、毒素を解毒したりするなど、重要な働きを担っています。しかし、食事から摂るエネルギーが多すぎたり、運動不足などで消費エネルギーが少なかったりすると、余ったエネルギーが中性脂肪として肝臓に蓄えられてしまいます。

 

【種類】
脂肪肝は、その原因によって大きく2つに分類されます。
アルコール性脂肪肝

過剰な飲酒が原因で起こる脂肪肝です。アルコールが肝臓で分解される過程で中性脂肪が作られやすくなるため、お酒の飲みすぎは肝臓に負担をかけ、脂肪肝を引き起こします。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

アルコールをほとんど飲まない人に起こる脂肪肝です。近年増加傾向にあり、肥満、糖尿病、脂質異常症、運動不足、偏った食生活などが原因となります。さらに、以下の2つに分けられます。

単純性脂肪肝(NAFL)

肝臓に脂肪が溜まっているだけで、肝臓に炎症や線維化(組織が硬くなること)がない状態。すぐに肝硬変や肝がんに進行するリスクは低いとされていますが、放置すると次の段階へ移行する可能性があります。
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

単純性脂肪肝に肝臓の炎症が加わり、肝細胞が破壊される状態。このNASHは進行すると肝硬変や肝がんに移行する可能性があり、注意が必要です。

 

【症状】

脂肪肝は「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓の病気であるため、初期には自覚症状がほとんどありません。
そのため、健康診断で初めて指摘されるケースが多いです。病状が進行すると、以下のような症状が現れることがあります。
全身の倦怠感、疲れやすさ
お腹の膨満感
食欲不振
肩こり、頭がボーっとする
これらの症状は他の病気と間違われやすいため、放置してしまうことがあります。

 

【検査】

脂肪肝の診断には、主に以下のような検査が用いられます。

♦血液検査

健康診断でも一般的に行われる検査です。肝臓に異常があると、血液中の特定の酵素の数値が上昇します。
・AST(GOT) 肝臓や心臓、筋肉などに多く含まれる酵素。肝臓の細胞が壊れると数値が上昇します。
・ALT(GPT) 主に肝臓の細胞に多く含まれる酵素。肝臓に特異性が高いため、肝臓の異常を調べるのに役立ちます。
・γ-GTP アルコール性肝障害や胆道系の病気で上昇することが多い酵素ですが、脂肪肝でも高くなることがあります。
・中性脂肪(TG) 血液中の脂肪の一種で、脂肪肝の患者さんで高くなる傾向があります。
ただし、血液検査で異常がなくても、脂肪肝である場合があります。特に非アルコール性脂肪肝(NAFLD)の場合、半数以上で血液検査の数値に異常が見られないこともあるため、血液検査だけで安心はできません。

 

 

♦画像検査

肝臓にどれくらい脂肪が溜まっているか、直接的に確認できる検査です。
腹部超音波(エコー)検査 お腹にゼリーを塗り、超音波の機械をあてて肝臓の状態を調べます。脂肪が溜まった肝臓は、超音波を反射して白っぽく(高輝度)映ります。この検査は、脂肪肝の診断に最も簡単で広く用いられる方法です。

CT検査 X線を使って体の断面を撮影する検査です。脂肪肝になると、肝臓が他の臓器よりも黒く(低濃度)映ります。

MRI検査 より詳細な肝臓の状態や線維化の進行度を調べるために用いられることがあります。
★当院で、超音波検査できますのでお気軽にご相談ください。

 

 

【治療】

脂肪肝の治療の基本は、生活習慣の改善です。特に、アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)では、それぞれ重視するポイントが異なります。

♦アルコール性脂肪肝の治療

断酒または減酒: アルコールを摂取するのを完全にやめるか、量を大幅に減らすことで、肝臓への負担を軽減します。
栄養管理: 飲酒量が多い人は、食事から十分な栄養が摂れていないことが多いため、バランスの取れた食事を心がけます。
定期的な健康診断: 治療後も定期的に検査を行い、肝機能の回復状況や再発の有無を確認します。

アルコール性脂肪肝は、原因である飲酒をやめることで、比較的早く改善することが多いとされています。

 

♦非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の治療

NAFLDの治療の中心は、食事療法と運動療法による減量です。

 

♦食事療法

総カロリーの制限: 摂取カロリーが消費カロリーを上回らないように、適切な食事量を心がけます。
糖質・脂質の制限: 炭水化物や脂質の過剰摂取は、肝臓に脂肪が蓄積する大きな原因となります。
バランスの取れた食事: タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取します。食物繊維は糖質の吸収を緩やかにするため、積極的に摂るようにします。

 

♦運動療法

有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど、軽く汗ばむ程度の運動を1日30分以上、週に3〜5回行うことが推奨されます。
筋力トレーニング: 筋肉量を増やすことで基礎代謝が向上し、脂肪が燃えやすい体になります。

 

♦薬物療法
生活習慣の改善が難しい場合や、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が進行している場合は、医師の判断で薬物療法が検討されることがあります。
・既存の病気の治療薬: 糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を合併している場合は、その病気の治療薬が脂肪肝にも効果を示すことがあります。
・NASH治療薬: 肝臓の炎症を抑えたり、線維化を改善したりする薬が研究・開発されています。現在、保険適用となっている治療薬は少ないですが、今後の進展が期待されています。

治療の注意点
・自己判断での中断は避ける: 脂肪肝は自覚症状がないため、治療の効果を実感しにくいことがあります。しかし、自己判断で治療をやめてしまうと、病状が進行するリスクがあります。
・無理のない目標設定: 急激な減量はかえって肝臓に負担をかけることがあります。無理のない範囲で、徐々に生活習慣を改善していくことが大切です。

 

【予防・対策】
脂肪肝を予防・改善するための対策は、日々の生活習慣を見直すことが最も重要です。以下に具体的な方法を挙げます。
♦バランスの取れた食生活
・適正なカロリー摂取: 食べ過ぎは脂肪肝の最大の原因です。年齢や活動量に見合ったカロリーを意識し、特に夕食は控えめにしましょう。
・糖質・脂質のコントロール: ご飯、パン、麺類などの炭水化物や、揚げ物、肉の脂身などの脂質の摂り過ぎに注意が必要です。野菜やきのこ、海藻など、食物繊維が豊富な食品を先に食べると、血糖値の急上昇を抑えられます。
・タンパク質をしっかり摂る: 筋肉を維持・増強するために、良質なタンパク質(魚、鶏むね肉、大豆製品など)を毎食摂るように心がけましょう。
・お酒は適量を: アルコールの摂り過ぎはアルコール性脂肪肝の直接的な原因になります。休肝日を設けたり、適量を守ったりすることが大切です。

 

♦適度な運動
・有酸素運動
ウォーキング、ジョギング、水泳など、無理なく続けられる有酸素運動を毎日30分以上行うのが理想です。脂肪を燃焼させ、肝臓の脂肪を減らす効果が期待できます。
・筋力トレーニング: スクワットや腹筋など、筋肉を増やすトレーニングも取り入れましょう。筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、太りにくい体になります。

 

♦体重管理

・目標は体重の7%減
現在の体重から7%減量するだけでも、脂肪肝が改善されることが分かっています。急激な減量は体に負担をかけるため、1ヶ月に1〜2kg程度のゆっくりとした減量を目指しましょう。

 

♦規則正しい生活
・十分な睡眠
睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、肥満につながることがあります。質の良い睡眠を7〜8時間確保するように心がけましょう。

 

♦ストレス管理

ストレスは暴飲暴食につながることがあります。趣味やリラックスできる時間を見つけて、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

これらの対策を継続することが、脂肪肝を予防し、健康な肝臓を維持するための鍵です。日々の生活の中で少しずつ意識して取り組んでみましょう。

 

 

【まとめ】

脂肪肝を放置するとどうなる?

脂肪肝を放置し、特に非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が進行すると、肝臓の線維化が進み、最終的には肝硬変や肝がんに進行するリスクが高まります。
脂肪肝は、生活習慣病と密接に関わっており、糖尿病や脂質異常症、高血圧などのリスクも高めます。

そのため、脂肪肝と診断された場合は、生活習慣を見直し、改善することが非常に重要です!!日頃からバランスの取れた食事や適度な運動を心がけ、定期的に健康診断を受けることが大切です。

ご自身の健康に関して少しでも気になることがございましたら、当院にお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

~~医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 日本内科学科 総合内科医 監修 ~~

 

 

 

 

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総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

2025.08.23更新

今、CMでも話題の尿でがんのリスクを調べる方法があるのを、みなさん知っていますか?
当院でも、「線虫 N-NOSE(エヌノーズ)」、すい臓がんのリスク「N-NOSE PLUS すい臓」を導入しました!

 

 

【線虫N-NOSEとは?】


線虫N-NOSEは、嗅覚に優れた小さな生き物である「線虫」が、がんの匂いを好む性質を利用した検査です。
健康な人の尿からは逃げますが、がん患者さんの尿には近づくという線虫の習性を活用し、わずかながんの匂いも検知して、がんのリスクを調べます。発見が難しいとされる早期がんにも反応することがわかっています。

 

【線虫が反応するがんの種類(23種)】


口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん、食道がん、肺がん、乳がん、胃がん、消化管間質腫瘍(GIST)、肝臓がん、胆嚢がん、胆管がん、腎臓がん、大腸がん、子宮頸がん、卵巣がん、精巣がん、前立腺がん、膀胱がん、皮膚がん、血液がん、すい臓がん


【検査の流れと料金】


お申し込み:当院受付にてお申し込みください。
採尿:ご自宅又は当院で採尿後、検体を当院までご提出ください。
結果通知:検査完了後、結果はご自宅へ郵送されます。
料金:16,800円(税込)



【「すい臓がん」に特化した検査もございます】


すい臓がんは、自覚症状が出にくく早期発見が難しいがんの一つです。
「N-NOSE PLUS すい臓」は、通常のがんリスク検査に加えて、早期のすい臓がんに特化した検査も同時に行います。



【N-NOSE PLUS すい臓とは?】


「N-NOSE PLUS すい臓」は、通常のがんリスク検査である「線虫N-NOSE」に、早期のすい臓がんに特化したリスク評価をプラスした検査です。
すい臓がんは、初期にはほとんど自覚症状がなく、発見が難しいがんとして知られています。そのため、進行した状態で発見されるケースが多く、治療が非常に困難とされています。現在、国が推奨する5大がん検診(胃、肺、大腸、乳、子宮頸)の対象外でもあり、検査を受ける機会が少ないのが現状です。
この「N-NOSE PLUS すい臓」では、全身のがんリスク(23種類)を調べることに加え、発見が難しかった「早期すい臓がん」のリスクを、線虫の優れた嗅覚で重点的にチェックします。



【N-NOSE PLUS すい臓の特長】


すい臓がんの早期発見をサポート 自覚症状のない「早期すい臓がん」のリスクを評価することで、精密検査を受けるきっかけを提供し、早期治療につなげることを目指します。
全身のがんリスクも同時にチェック すい臓がんのリスクだけでなく、N-NOSEが対象とする他23種類のがんリスクも同時に調べることができます。
料金:70,000円(税込)



【注意事項】


この検査は、がんのリスクを判定するものであり、がんを診断するものではありません。
検査で「リスク高」と判定された場合でも、その種類や部位、進行度を特定することはできません。
リスクがあると判定された場合は、精密検査のために、当院または専門の医療機関を受診することをおすすめします。
ご不明な点がございましたら、お気軽に当院までご相談ください。

 

当院の待合室にパンフレットがありますので、ご自由にお持ちください。↓↓↓

 

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~~医療法人社団俊爽会 理事長 小林俊一 日本内科学会 総合内科医 監修~~

 

 

 

 

 

 

 

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