仁クリブログ

2025.07.05更新

1. はじめに:消化器内科の診療と食事制限の関係

 消化器内科は胃や腸、肝臓など消化器官の病気を診療する専門科です。診察や検査の際に「食事制限が必要かどうか」は患者様にとって気になるポイントの一つです。本記事では、消化器内科の診療における食事制限の必要性についてわかりやすく解説します。

 

2. 一般診察時の食事制限は基本的に不要

 通常の診察や問診、血液検査などでは特別な食事制限は必要ありません。普段通りの食事で問題ありませんが、受診前夜に夜遅くまでの飲酒や脂っこいラーメンなどの暴飲暴食は控えましょう。これらは翌日まで胃の中に食べ物が残りやすく、診察や検査に影響を与える可能性があるためです。

 

3. 検査前の食事制限が必要な理由

 消化器内科では、胃カメラや大腸カメラなどの内視鏡検査、腹部エコーなどの画像検査がよく行われます。これらの検査は、消化器官の状態を正確に把握するために胃や腸を空にしておく必要があります。食べ物が残っていると検査の視認性が悪くなり、正しい診断が難しくなるため、検査前の食事制限が求められます。

 

4. 主な検査別の食事制限のポイント

内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)

 胃カメラ検査では、検査の6時間前から絶食が基本です。検査3日前から脂質の多い食事や刺激物(アルコール、辛いものなど)は控えましょう。前日の夕食は20時までに済ませ、消化の良いものを選ぶことが推奨されます。

 大腸カメラ検査では、検査3日前から食物繊維や脂肪分の少ない消化の良い食事を心がけ、前日の夕食は20時までに済ませます。当日は絶食で、水やお茶など透明な飲み物のみ摂取可能です。下剤の服用も検査成功のために重要です。

超音波検査(腹部エコー)

 腹部エコー検査では、胃や腸にガスが溜まっていると画像が見えにくくなるため、検査前の数時間は絶食が推奨されます。水分は少量なら摂取可能な場合があります。

その他の検査

 血液検査やCT検査などでは、検査内容に応じて食事制限がある場合があります。医師の指示に従いましょう。

 

5. 食事制限を守ることで得られるメリットとリスク

 食事制限を守ることで検査の精度が向上し、正確な診断が可能になります。逆に守らない場合、検査のやり直しや誤診のリスクが高まり、患者さんの負担や医療費の増加につながります。検査後は、鎮痛剤使用時は1時間程度飲食を控え、消化に良いものを少量ずつ摂ることが望ましいです。脂っこいものや刺激物、過度の飲酒は避けましょう。

 

6. まとめ:食事制限の有無は診療内容によって異なる

 消化器内科の診療で食事制限が必要かどうかは、診察内容や検査の種類によって異なります。一般診察では特に制限はありませんが、検査前は医師の指示に従い適切な食事制限を行うことが大切です。疑問があれば遠慮なく当院に相談ください。

 

 


~~医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医 監修~~

 

 

 


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仁愛堂クリニック 診療時間 TEL:0120-905-728 お電話でのお問い合わせはこちら 内視鏡検査専用TEL:0120-905-728
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