仁クリブログ

2025.05.27更新

【痛風について】

 

◎痛風とは?


痛風は、体の中に尿酸という物質がたまりすぎて、それが結晶になって関節などに炎症を起こす病気です。風が吹いただけでも痛むほど激しい痛みを伴うことから、この名前がつきました。

 

◆症状


痛風の最も特徴的な症状は、足の親指の付け根に突然起こる、激しい痛みです。この痛みは、まるで何かで殴られたような、あるいは焼けるような、刺すような痛みと表現されることがあります。
痛みが起こる場所は、足の親指の付け根が多いですが、足の甲、かかと、くるぶし、膝、手首、肘など、他の関節にも起こることがあります。
痛みのピークは通常、発作が始まってから半日~1日程度で、その後徐々に和らいでいきます。しかし、完全に痛みが引くまでには数日から2週間程度かかることもあります。
痛風発作は、夜間や明け方に起こりやすい傾向があります。また、発作が起こる前には、関節に違和感やかゆみを感じることがあります。

 

◆原因


痛風の主な原因は、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続くことです。尿酸は、体内で作られるプリン体という物質が分解される際にできる老廃物です。通常、尿酸は腎臓から尿として排泄されますが、以下のような場合に血液中の尿酸値が高くなります。

 

●「プリン体の過剰な摂取」 : レバー、魚卵、干物、ビールなどに多く含まれるプリン体を摂りすぎると、体内で作られる尿酸の量が増えます。

●「尿酸の産生過剰」 :  体質的に尿酸を多く作りやすい方もいます。
●「尿酸の排泄低下」 :  腎臓の機能が低下したり、特定の薬を服用したりすることで、尿酸の排泄がうまくいかなくなることがあります。
●「水分不足」 :  水分摂取量が少ないと、尿酸が濃縮されやすくなります。
●「肥満」 :  肥満も高尿酸血症のリスクを高めます。
●「ストレスや激しい運動」 :  これらも一時的に尿酸値を上げることがあります。

 

高尿酸血症の状態が長く続くと、血液中の尿酸が結晶となって関節やその周りの組織に沈着し、炎症を引き起こして痛風発作が起こります。

 

◆検査


① 診察(問診・視診・触診)
●症状の現れ方、痛みの部位、程度、過去の病歴、服用中の薬、生活習慣などを詳しく聞きます。
●関節の腫れや赤みなど、見た目の状態や触診で確認します。


② 血液検査
● 血清尿酸値の測定 :  痛風の診断に最も重要な検査です。血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えると「高尿酸血症」と診断されます。ただし、痛風発作中でも尿酸値が高くない場合もあるため、数値だけで判断せず、総合的に診断されます。
●炎症反応の確認 :  痛風発作時には炎症が起きているため、血液検査で炎症の有無を確認します。
●その他の合併症の確認 :  痛風の患者さんには、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病や、肥満、脂肪肝などの合併症が見られることが多いので、これらの検査も同時に行われることがあります。
●腎機能の確認 :  高尿酸血症は腎機能の低下や腎不全を引き起こす可能性があるため、腎機能(クレアチニンなど)も確認します。


③尿検査
●尿酸の排出量 :  尿酸の排出量を確認し、高尿酸血症が尿酸の排泄低下によるものか、産生過剰によるものかを判断します。
● 尿pH :  尿が酸性に傾くと尿酸が溶けにくくなるため、尿のpHをチェックします。
●腎機能の確認 :  尿中のタンパクや潜血なども確認し、腎機能の状態を把握します。


④ 画像検査
● 超音波(エコー)検査 :  関節内の炎症の程度や尿酸の濃度を推定したり、尿路結石などの合併症を確認したりできます。偽痛風(ピロリン酸カルシウム結晶による関節炎)との鑑別にも有効です。
● X線(レントゲン)検査 :  患部の関節と正常な関節を比較し、腫れ具合などを確認します。痛風の初期では異常が見られないこともありますが、他の病気との鑑別にも役立ちます。


◆治療法


痛風の治療は、発作時の治療と発作予防のための治療の2つに大きく分けられます。

➀発作時の治療
●安静 :  痛む関節をできるだけ動かさずに安静に保ちます。
●冷却 :  炎症を抑えるために、患部を冷やします。
●薬物療法 :  痛みを抑えるための鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬など)や、炎症を鎮めるための薬(コルヒチンなど)を使用します。自己判断で市販薬を使用せず、必ず医師の指示に従ってください。
②発作予防のための治療
発作が頻繁に起こる方や、高尿酸血症が続く方には、尿酸値を下げるための薬物療法を行います。
●尿酸排泄促進薬 :  腎臓からの尿酸の排泄を促す薬です。
●尿酸産生抑制薬 :  体内での尿酸の産生を抑える薬です。
これらの薬は、医師の指示に従って定期的に服用することが大切です。また、薬物療法だけでなく、生活習慣の改善も非常に重要になります。

 

◆予防法


痛風の発作を予防し、健康な生活を送るためには、以下の点に注意しましょう。

●プリン体を多く含む食品を控える :  レバー、魚卵、干物、エビやカニなどの甲殻類、ビールなどのアルコール飲料は、適量を守るようにしましょう。
●バランスの取れた食事を心がける :  肉類や揚げ物などの脂質の多い食事は控えめにし、野菜や果物、海藻類などを積極的に摂りましょう。
●十分な水分を摂取する :  1日に1.5~2リットルを目安に、水やお茶で水分をしっかり摂りましょう。これにより、尿酸が尿として排泄されやすくなります。
●適度な運動を続ける :  肥満は高尿酸血症のリスクを高めます。ウォーキングなどの有酸素運動を継続的に行い、適正な体重を維持しましょう。ただし、激しい運動は一時的に尿酸値を上げることがあるため、注意が必要です。
●アルコールを控える :  アルコールは尿酸の産生を促し、排泄を妨げる働きがあります。特にビールはプリン体を多く含むため、できるだけ控えましょう。
●ストレスをためない :  ストレスも痛風発作の誘因となることがあります。適度な休息や趣味の時間を持つなど、ストレスを解消する方法を見つけましょう。
●定期的な健康診断を受ける :  尿酸値を定期的にチェックし、異常があれば早めに当院を受診し、医師に相談しましょう。

 

◆まとめ


痛風は、適切な治療と生活習慣の改善によって、発作を予防し、健康な生活を送ることが十分に可能です。もし、関節の痛みや腫れなどの症状があれば、我慢せずに早めに当院を受診してください。一緒に痛風と向き合い、より良い生活を送れるようにサポートさせていただきます。何かご不明な点があれば、いつでも当院にお気軽にご質問ください。

 

 

~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一監修 ~

 

 

 

 

 

 

健康や病気について学べるクリニック

総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

2025.05.22更新

♠特徴

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まったり(無呼吸)、呼吸が浅くなったり(低呼吸)する状態が繰り返される病気です。

 

♠種類

睡眠時無呼吸症候群は、大きく分けて以下の2種類があります。

・閉塞性睡眠時無呼吸症候群(最も一般的なタイプ)
・睡眠中に、のど(上気道)の空気の通り道が塞がることで起こります。
・中枢性睡眠時無呼吸症候群
・脳の呼吸中枢の異常により、呼吸をするための信号が一時的に送られなくなることで起こります。
・閉塞性よりも頻度は低いですが、心不全や脳卒中などの病気に伴って起こることがあります。

 

♠閉塞性睡眠時無呼吸症候群の原因
肥満: 首周りの脂肪が気道を圧迫しやすくなります。
骨格: 下あごが小さい、または後退していると、舌が落ち込みやすく気道が狭くなります。
扁桃・アデノイド肥大: 特に小児の場合に、気道を塞ぐことがあります。
飲酒や睡眠薬: 喉の筋肉を緩めるため、気道が塞がりやすくなります。

 

♠中枢性睡眠時無呼吸症候群の原因
脳卒中、心不全、特定の神経疾患など、呼吸中枢に影響を与える病気が考えられますが、原因不明な場合もあるそうです。

 

♠症状
「夜間の症状」
・いびき: 大きないびきをかくことが多いですが、いびきをかかないSAS患者もいます。
・呼吸の一時的な停止: 睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなることがあります。
これ本人よりも同室者が気づくことが多いです。
・むせる、または息苦しさで目が覚める:
呼吸が止まった後に、むせたり、息苦しくて目が覚めることがあります。
・寝汗: 夜間に大量の汗をかくことがあります。
・夜間の頻尿: 夜中に何度もトイレに起きることがあります。
・睡眠中の体動: 寝返りが多い、または落ち着きなく動くことがあります。
・口渇: 朝起きたときに口が乾いていることがあります。
「日中の症状」
・強い眠気: 昼間に強い眠気を感じ、居眠りをしてしまうことがあります。
・集中力低下: 集中力や注意力が低下することがあります。
・倦怠感: 常に疲労感を感じることがあります。
・頭痛: 朝起きたときに頭痛を感じることがあります。
・気分の変化: イライラしやすくなったり、抑うつ的な気分になることがあります。

 

♠検査
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査には、主に以下のものがあります。

★問診
・医師が、あなたの睡眠状況、日中の眠気、いびきの状況、既往歴などを詳しく尋ねます。
・同居者の方から、睡眠中の呼吸の状態(いびき、呼吸停止など)について情報提供をお願いすることがあります。

 

 

★簡易検査
・自宅で行える比較的簡単な検査です。
・小型の装置を装着し、睡眠中の呼吸の状態(鼻や口の空気の流れ、血液中の酸素飽和度、いびきなど)を記録します。
・この検査で、無呼吸や低呼吸の可能性があるかどうかの目安をつけます。

 

 

★終夜睡眠ポリグラフ検査
・SASの診断において最も精密な検査です。
・通常は病院に入院して行いますが、最近では自宅で行える場合もあります。
→当院では、入院せず検査可能です!
・睡眠中の脳波、眼球運動、筋電図、心電図、呼吸の状態(気流、胸部・腹部の動き)、血液中の酸素飽和度など、多くの項目を同時に記録します。
・この検査によって、無呼吸や低呼吸の回数や種類、睡眠の質などを詳しく調べることができます。
・特に、1時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計回数である、無呼吸低呼吸指数(AHI)を算出し、SASの重症度を評価します。

 

♠治療
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法は、その種類や重症度、患者さんの状態によって異なります。主な治療法は以下の通りです。

 

CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)←当院では、こちらの治療を実施しています!
• 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の第一選択となる治療法です。
• 睡眠中に鼻や口に装着したマスクから、圧力をかけた空気を送り込み、気道を広げて呼吸を確保します。
• 適切に使用することで、無呼吸や低呼吸をなくし、日中の眠気などの症状を改善することができます。
• 継続的な使用が重要です。

 

外科的治療
• 扁桃腺やアデノイドが大きい場合など、特定の原因で気道が狭くなっている場合に検討されます。
• 鼻中隔彎曲症や下顎後退などが原因の場合にも、手術が選択肢となることがあります。
• ただし、CPAP療法ほど一般的ではありません。
 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)を完全に予防することは難しい場合もありますが、リスクを減らすためにできることはいくつかあります。

 

♠生活習慣の改善
• 減量: 肥満はSASの大きな要因の一つであるため、減量が有効な場合があります。
• 禁酒: アルコールは喉の筋肉を緩め、無呼吸を悪化させる可能性があります。
• 禁煙: 喫煙は気道を刺激し、炎症を起こすことがあります。
• 寝る体勢: 横向きで寝ることで、無呼吸が軽減されることがあります。

 

 

★その他
・鼻の通りを良くする: アレルギー性鼻炎などで鼻詰まりがある場合は、治療することでSASのリスクを減らせる可能性があります。
・特定の薬の使用に注意する: 睡眠薬や一部の鎮静剤は、喉の筋肉を緩める作用があるため、SASを悪化させる可能性があります。医師の指示に従って使用しましょう!

 

♠ご自身でできること
・症状の記録: いびきの頻度や大きさ、日中の眠気などを記録し、医師に伝えることで、より適切な診断や治療につながります。
・睡眠環境の整備: 寝室の温度や湿度、騒音などを調整し、快適な睡眠環境を整えることも大切です!

 

 

「最近、寝ても疲れが取れない」「日中、強い眠気に襲われる」「家族から、いびきや呼吸が止まっていると言われたことがある」
もしかしたら、それは睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインかもしれません!!
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。放置すると、高血圧や心疾患、脳卒中などの生活習慣病のリスクを高める可能性があります。
当院では、あなたの睡眠の状態を詳しく把握するための睡眠時無呼吸症候群の検査を実施し、検査の結果に基づいて、適切な治療法をご提案いたします。

 

あなたの快適な睡眠と健康のために、私たちがサポートいたします!

少しでも気になる症状、お話を聞いてみたいなど御座いましたら、当院へお気軽にご相談ください。

 

 ~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一監修 ~

 

 


健康や病気について学べるクリニック
総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

2025.05.16更新

【頸部エコーで何がわかるか?】

 

今当院で、頸部エコーのキャンペーンを実施しているので、頸部エコーについて、詳しくお話しさせていただきます。

 

頸部エコー検査は、首の頸動脈の状態を調べるための超音波検査です。
この検査では、動脈硬化の程度、プラークの有無や血管の狭窄などを評価することができ、脳梗塞や心血管疾患のリスク評価に役立ちます。

 

◆検査方法◆


1. 準備


• 服装: 首元を締め付けない、ゆったりとした服装が望ましいです。タートルネックなどは避けた方が良いでしょう。
• 装飾品: ネックレスなどの首元の装飾品は外すように指示されます。
• 検査前の注意点: 特に食事制限などはありませんが、リラックスして検査を受けられるようにしましょう。


2. 検査の体位


• 多くの場合、検査台に仰向けに寝ていただきます。
• 首を少し反らせるために、首の下にタオルや枕を置いて、首が伸びた状態になるように調整されます。これにより、検査対象となる部位が露出されやすくなります。


3. 検査の実施


• ゼリーの塗布: 検査を行う首の皮膚に、超音波を伝えやすくするための透明なゼリーが塗られます。このゼリーは冷たく感じるかもしれませんが、人体に無害なものです。
• プローブの操作: 検査技師が、超音波を発信する「プローブ」(探触子)と呼ばれる機器を首の表面に当て、様々な方向から滑らせるように動かします。
 『甲状腺の観察』: 甲状腺の大きさ、形、内部の状態(しこりや嚢胞の有無など)を詳しく観察します。
   『頸部リンパ節の観察』: 首にあるリンパ節の腫れの有無や形、内部構造などを確認します。
 『頸動脈の観察』: 頸動脈(脳に血液を送る重要な血管)の壁の状態(プラークの有無や厚さ)、血流の状態などを評価します。必要に応じて、ドップラーモードを用いて血流速度や方向も測定します。
• 呼吸の指示: 必要に応じて、呼吸の指示(「息を吸って止めてください」「楽にしてください」など)が出されることがあります。これは、対象となる臓器の位置を安定させたり、観察しやすくしたりするためです。
• 画面の確認: 検査技師や医師は、リアルタイムで表示されるモニター画面を見ながら、異常がないか、病変がないかを確認します。必要に応じて、画像を記録したり、計測を行ったりします。


4. 検査後の処置


• 検査が終了したら、首に塗られたゼリーをティッシュなどで拭き取ります。ゼリーは水溶性なので、服についても簡単に洗い流せます。
• 着替えを行い、検査は終了です。


5. 結果の説明


• 検査結果は、通常、後日医師から説明があります。緊急性がある場合や、その場で判断できる内容であれば、検査直後に簡単な説明があることもあります。

 

◆頸部エコーでわかること◆


 
1.動脈硬化の程度


頸動脈の壁の厚さ(IMT:内膜中膜複合体厚)を測定することで、動脈硬化の程度を評価します。IMTが厚いほど、動脈硬化が進行していると考えられます。
動脈硬化は、血管の内壁にコレステロールやカルシウムなどが蓄積し、血管壁が厚く硬くなる状態です。動脈硬化が進行すると、血管が狭くなり、血流が悪化し、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まります。

2.プラークの有無と性状


プラークとは、コレステロールやカルシウムなどが血管壁に付着してできた隆起のことです。プラークの大きさ、数、性状(硬いか柔らかいかなど)を調べます。
柔らかいプラーク(不安定プラーク)は、破裂しやすく、血栓(血のかたまり)を作り、脳梗塞の原因となることがあります。
プラークの性状を評価することで、脳梗塞のリスクをより詳細に評価できます。

3.血管の狭窄の程度


プラークなどによって血管が狭くなっている程度を測定します。狭窄が高度な場合は、脳梗塞のリスクが高まります。
血流速度を測定することで、狭窄の程度を客観的に評価できます。

4.血管のつまり具合


血管がプラークや血栓によって詰まっている状態を観察できます。
血管が完全に詰まってしまうと、その先の脳組織に血液が供給されなくなり、脳梗塞を引き起こします。


◆どんなときにこの検査をするの?◆

 


通常、健診などの採血で高コレステロール血症や高脂血症があった場合に、「現在の動脈硬化の程度を測定する」ために行われます。「首の動脈」を精査することで、「全身の血管の詰まり具合・狭窄の具合を推測する」ことを目的に行います。
現時点での血管の状態を知ることができます。


• 将来、「脳梗塞」や「心筋梗塞」になる可能性が高いのか、低いのか
• 可能性が高いのであれば、治療はどうするのか
• 治療を開始するタイミングは?
などの有力な判断材料の一つとなります。最適な医療介入のタイミングやその強度を推測するのに役立ちます。

 

◆まとめ◆

 


超音波検査は気軽に受けることができ、当院でも検査が可能です。費用の点でも比較的安価です。情報量が多く、おすすめの検査です。
「高コレステロール血症」「高LDL血症」や「高脂血症」と診断されたら、この検査を受けて、現時点での自分の血管の状態を知っておきましょう。

 

 

~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一監修 ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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総武線平井駅北口から徒歩4分 仁愛堂クリニック

 

 

 

2025.05.12更新

1. 消化器内科とは?


 消化器内科は、食べ物の通り道である食道・胃・小腸・大腸や、消化を助ける肝臓・胆のう・膵臓など、消化器官全般の病気や不調を診る専門の診療科です。「お腹が痛い」「胸やけがする」「便通が不安定」など、日常的によくある症状から、がんや炎症性腸疾患などの重大な病気まで、幅広く対応しています。消化器の不調は、生活の質を大きく左右するだけでなく、放置すると重症化することもあるため、適切なタイミングで専門医を受診することが大切です。


2. どんな症状があったら消化器内科を受診すべき?


 「この程度の症状で病院に行っていいのだろうか」と迷う方も多いですが、次のような症状がある場合は、早めに受診をおすすめします。
長期間続く胃痛や胸やけ
 市販薬を使っても1~2週間以上改善しない場合は、胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などの病気が隠れている可能性があります。
食欲不振や体重減少
 食欲がなくなったり、意図せず体重が減ったりする場合は、消化器の病気だけでなく、全身の疾患が関与していることもあります。
便秘や下痢が続く
 便秘や下痢が2週間以上続く場合、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患、大腸がんなどの可能性も考えられます。
血便や黒い便が出る
 血便や黒色便は、消化管からの出血が疑われる重要なサインです。特に黒い便は胃や十二指腸からの出血の可能性があるため、早急な受診が必要です。
吐き気や嘔吐が続く
 繰り返す吐き気や嘔吐は、胃腸の炎症や閉塞、肝臓・胆のう・膵臓の病気など、さまざまな原因が考えられます。

 こうした症状は、日常生活でよく見られるものですが、自己判断で放置せず、早めに相談することが大切です。


3. 緊急性の高い症状とは?


 次のような症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。場合によっては救急受診が必要です。
激しい腹痛や突然の強い痛み
 我慢できないほどの腹痛や、急に始まった強い痛みは、消化管穿孔や急性膵炎、腸閉塞など、命に関わる病気の可能性があります。
吐血や下血
 口から血を吐いたり、鮮やかな赤い血便や黒色便が出たりした場合は、消化管からの出血が疑われます。
黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
 肝臓や胆道系の重篤な障害が考えられるため、早急な検査が必要です。
高熱を伴う腹痛
 感染症や炎症性疾患が進行している可能性があります。
意識障害や脱水症状
 嘔吐や下痢が続き、水分が取れない場合は、脱水や電解質異常により意識障害を引き起こすことがあります。

 このような症状は、放置すると命に関わる場合があります。迷わず早めに受診しましょう。


4. 受診を迷う症状とその判断基準


「軽い胃もたれや胸やけ」「便通が不安定」など、日常的に起こりやすい症状でも、次のような場合は受診をおすすめします。

• 市販薬で1~2週間改善しない
• 症状がだんだん強くなっている
• 他の症状(発熱、体重減少、血便など)が同時に現れる
• 家族に消化器の病気(がんや潰瘍など)の既往がある
また、年齢や生活習慣によってもリスクは変わります。40歳以上の方や、喫煙・飲酒習慣のある方、ストレスが多い方は、些細な症状でも早めの受診を心がけましょう。


5. 定期検査や予防のために消化器内科に行くタイミング


 消化器の病気は、症状が出にくいものも多く、早期発見が非常に重要です。次のような場合は、症状がなくても定期的な検査を受けることをおすすめします。
40歳を過ぎたら胃カメラや大腸カメラを一度受ける
 胃がんや大腸がんは早期発見で治療成績が大きく向上します。
ピロリ菌感染の有無を調べる
 ピロリ菌は胃がんのリスク因子です。除菌治療でリスクを下げることができます。
肝機能検査や超音波検査
 肝臓や胆のう、膵臓の病気は自覚症状が出にくいので、健康診断で異常を指摘された場合は精密検査を受けましょう。
家族歴がある場合は早めの検査を
 家族にがんやポリープの既往がある場合は、若いうちから定期的な検査が推奨されます。


6. まとめ:早めの受診が健康を守るポイント


 消化器の不調は、軽い症状でも重大な病気が隠れている場合があります。「これくらい大丈夫」と自己判断せず、気になる症状があれば早めに消化器内科を受診しましょう。
 定期的な検査や予防にも積極的に取り組むことで、ご自身の健康を守ることができます。当院では、患者さま一人ひとりの症状やご希望に合わせて、丁寧に診察・検査・治療を行っております。お腹や消化器のことでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

 ~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 監修 ~

 

 

 

 

 

 

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2025.05.08更新

【ノロウイルスについて】


◆特徴


ノロウイルスは、感染性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種です。非常に感染力が強く少量のウイルスでも感染が成立することが知られています。一年を通して発生しますが、特に冬季に流行のピークを迎えます。


◆感染経路


ノロウイルス感染の主な経路は以下の通りです。


経口感染
* 汚染された食品(特に加熱不十分な貝類)の摂取
*汚染された水や飲料水の摂取
*ウイルスが付着した手指を介して口に入る


接触感染
* 感染者の嘔吐物や便に直接触れる
*ウイルスが付着したドアノブ、手すり、衣類などに触れ、その手で口に触れる


飛沫感染
*感染者の嘔吐物や便の処理中に、ウイルスがエアロゾル状になり、それを吸い込む


◆症状


ノロウイルス感染の主な症状は以下の通りです。


嘔吐

突然の激しい嘔吐が頻繁に起こります。


下痢

水のような下痢が続きます。


腹痛

腹部全体の痛みや、差し込むような痛みを感じることがあります。


発熱

軽度の発熱(37~38℃程度)が見られることもありますが、高熱になることは稀です。


その他

倦怠感、頭痛、悪寒、筋肉痛などを伴うこともあります。


これらの症状は、感染後24~48時間程度で出現し、通常1~3日程度で自然に回復します。しかし、乳幼児や高齢者基礎疾患のある方などでは、重症化するリスクがあります。脱水症状を起こしやすいため、注意が必要です。


◆検査・診断


ノロウイルス感染の確定診断は、主に以下の方法で行われます。


迅速診断キット

便検体を用いて、比較的短時間でウイルスの有無を確認できます。ただし、発症初期やウイルス量が少ない場合には陰性となることもあります。


遺伝子検査(PCR法など)

より高感度な検査で、少量のウイルスでも検出可能です。


一般的には、症状や流行状況からノロウイルス感染が疑われる場合が多く、迅速診断キットが用いられることが多いです。


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◆治療


ノロウイルス感染症には、特効薬はありません。治療は、症状を和らげるための対症療法が中心となります。


水分補給

嘔吐や下痢による脱水症状を防ぐために、こまめに水分を補給することが重要です。経口補水液やスポーツドリンクなどが推奨されます。


安静

体力を回復させるために、安静に過ごしましょう。


食事

無理に食べる必要はありませんが、消化の良いものを少量ずつ摂るようにしましょう。脂っこいものや刺激物は避けましょう。


止瀉薬・制吐薬

自己判断で使用せず、医師の指示に従ってください。安易な使用は、症状を悪化させる可能性があります。


◆予防


ノロウイルス感染を予防するためには、以下の対策が重要です。


手洗い

石鹸と流水で丁寧に手を洗いましょう。特に、調理前、食事前、トイレの後、嘔吐物や便に触れた後などは必ず行いましょう。アルコール消毒は、ノロウイルスには効果が低い場合があります。


加熱処理

食品、特に二枚貝などの生食は避け、十分に加熱(中心部が85~90℃で90秒以上)してから食べましょう。


調理器具の消毒

まな板や包丁などの調理器具は、使用後すぐに洗浄し、熱湯や塩素系消毒剤で消毒しましょう。


汚染物の適切な処理

感染者の嘔吐物や便は、使い捨ての手袋やマスクを着用し、ペーパータオルなどで丁寧に拭き取り、ビニール袋に入れて密封して廃棄しましょう。その後、塩素系消毒剤で汚染された場所を消毒しましょう。


二次感染の予防

感染者がいる場合は、タオルや食器などを共有しないようにしましょう。また、入浴は最後にするなど、感染を広げないように注意しましょう。


◆ご家庭や周囲の方への注意点


ご家族や周囲の方にノロウイルス感染が疑われる方がいる場合は、以下の点に注意してください。


感染者の隔離

可能であれば、感染者の方と生活空間を分け、接触を避けるようにしましょう。


換気
部屋の換気を十分に行いましょう。


共用部分の消毒

ドアノブ、トイレ、洗面所など、共用で使う場所はこまめに消毒しましょう。


症状の観察

感染者の症状の変化を注意深く観察し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。


ノロウイルス感染症は、感染力が非常に強く、集団感染を引き起こしやすい疾患です。適切な知識を持ち、予防に努めることが重要です。もし、ご自身やご家族にノロウイルス感染が疑われる症状が現れた場合は、無理せず当院を受診してください。


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【当院では鎮静剤を使って、ほとんど眠った状態で内視鏡検査を行っています!】


見落としを防ぐAI内視鏡を導入し、経験豊富な内視鏡専門医師が、苦痛を少なく楽な内視鏡検査を実施いたします。
今まで内視鏡検査に不安を感じられていた方他院で行って大腸カメラや胃カメラの検査で痛みや苦しさを感じた方も安心して検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っております。

 


~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 監修 ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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仁愛堂クリニック 診療時間 TEL:0120-905-728 お電話でのお問い合わせはこちら 内視鏡検査専用TEL:0120-905-728
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