疾患のお話し「ベオーバ錠」について
2025.05.31更新
こんにちは、事務スタッフの大山です
先日、「ベオーバ錠」について勉強会がありましたので、この度患者さんにブログで案内することになりました。
このお薬はどんな効果や副作用があるのか、また治療方法などをご紹介していきます。
「尿の悩み」、体質だと思って諦めていませんか?
頻繁な尿意、夜中のトイレ、意図しない尿漏れ…。 「これは体質だから」と、諦めていませんか?
患者様一人ひとりの症状に合わせて、最適な治療・処方をご提案します!
尿に関するお悩み、急な尿意や頻尿でお困りの方は、我慢せずにお気軽に当院にご相談ください!
当院では、過活動膀胱の治療選択肢の一つとして、ベオーバ錠の処方が可能です。
★適応病名: 過活動膀胱
【ベオーバ錠とは】
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿、および切迫性尿失禁の症状を改善するために用いられる薬です。
作用機序: 膀胱の平滑筋にあるβ3アドレナリン受容体を選択的に刺激します。これにより、膀胱が弛緩し、尿をためる機能が高まります。
通常、成人はビベグロンとして50mgを1日1回、食後に服用します。
「症状」
過活動膀胱における以下の症状を改善します。
・尿意切迫感(急に尿がしたくなって我慢できない)
・頻尿、排尿回数が通常よりも多い(一般的には日中8回以上、夜間1回以上)
・切迫性尿失禁(尿意を感じてから我慢できずに漏れてしまう)
これらの症状がある場合に、医師の診断に基づいてベオーバ錠が処方されることがあります。
↑当院でも、処方可能ですので症状に当てはまる方や、お悩みの方がいましたら
お気軽にご相談下さい!
「副作用」
★主な副作用
・口渇(口の渇き)
★まれに見られる副作用
・便秘
・吐き気
・消化不良
・動悸
・頭痛
・めまい
・尿路感染症
★重大な副作用
重大な副作用としては、今のところ臨床試験や市販後の報告で頻度は低いものの、念のため注意が必要なものとして以下のような可能性があるそうです。
・尿閉:尿が出にくくなる。
これらの副作用が現れた場合は、すぐに医師または薬剤師に相談しましょう!
※上記以外にも、予期しない症状が現れる可能性はあります。
服用中に何か気になることがあれば、自己判断で中止せずに、必ず医師または薬剤師に相談するようにしましょう!
「検査方法」
・問診:症状の詳細な確認(尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁など)
・尿検査:尿の異常の有無(感染、血尿など)
・排尿日誌:排尿のパターン把握(回数、量、失禁の有無など)
・残尿測定:排尿後の残尿量確認
必要に応じて、以下の検査が行われることもあります。
・内診(女性)
・直腸診(男性)
・膀胱鏡検査
・尿流動態検査
これらの検査を通じて、過活動膀胱であるかどうか、またその原因や重症度などを評価し、ベオーバ錠の処方が適切か判断されるそうです。
「治療方法」
過活動膀胱の主な治療法は以下の通りです。
★薬物療法
・β3アドレナリン受容体作動薬:ベオーバ錠(ビベグロン)など、膀胱を弛緩させる薬です。
・抗コリン薬:膀胱の収縮を抑える薬(例:ソリフェナシン、トルテロジンなど)があります。ただし、副作用として口渇や便秘などが現れやすい場合があります。
★行動療法
・膀胱訓練:少しずつ排尿の間隔を延ばしていく訓練です。
・骨盤底筋訓練:骨盤底筋を鍛えることで、尿道を締める力を高め、尿意切迫感を抑える効果が期待できます。
・排尿時間記録(排尿日誌):排尿のパターンを把握し、治療の効果を確認するために行います。
★手術療法
・他の治療法で効果が得られない重症な場合に検討されることがあります。
「検査方法」
「予防」
・適切な水分摂取: 過剰な水分摂取は頻尿につながることがありますが、極端に控えるのも脱水のリスクがあります。適量をこまめに摂取することが大切です。
・バランスの取れた食事: 特定の食品が膀胱を刺激することがあります(香辛料、柑橘類、チョコレートなど)。バランスの良い食事を心がけましょう。
・適度な運動: 全身の健康維持は、排尿機能の維持にもつながります。
・便秘の予防: 便秘は膀胱を圧迫し、排尿トラブルを引き起こすことがあります。食物繊維を多く摂るなどして、便秘を予防しましょう。
「対策」(症状がある場合)
・膀胱訓練: 少しずつ排尿の間隔を延ばしていくことで、膀胱に尿をためる容量を増やし、尿意切迫感を和らげることを目指します。
・骨盤底筋訓練: 骨盤底筋を意識的に鍛えることで、尿道を締める力を高め、尿意切迫感や尿失禁を改善する効果が期待できます。
・排尿日誌: 排尿の時間や量、尿意の程度などを記録することで、自分の排尿パターンを把握し、対策を立てるのに役立ちます。
・カフェイン・アルコールの制限: これらは利尿作用があり、膀胱を刺激する可能性があるので、摂取を控えることが望ましいです。
・我慢する練習: 尿意を感じてもすぐにトイレに行かず、少し我慢する練習をすることで、過敏になった膀胱を落ち着かせることが期待できます(ただし、無理のない範囲で行いましょう)
~医療法人社団 俊爽会 理事長 小林 俊一監修~
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