仁クリブログ

2023.04.10更新

【COPDについて】

 

COPDとは、従来慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。
タバコの煙を主とする有害物質を長期に吸入することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。


肺の炎症は、たばこの煙やPM2.5などの有害物質を吸い込むことにより生じるといわれています。そのため喫煙者やたばこの煙にさらされる機会の多い方はかかりやすい傾向にあります。

慢性閉塞性肺疾患の炎症によって破壊されてしまった肺は、時間が経過しても元には戻りません。
そのため、治療によって病気の進行を抑えることが大切です。

 

慢性閉塞性肺疾患(COPD)のタバコ以外の原因は

大気汚染物質(工場の煙、自動車の排気ガス、黄砂などのPM2.5)
職業上の粉塵や化学物質(蒸気、煙など)
低出生体重児
遺伝的要因(感受性の高さ、α1-アンチトリプシン欠乏症)
加齢
呼吸器の感染症
なども関係していると考えられています。


PM2.5などの粒子の細かい大気汚染物質や、化学物質は肺胞まで入り込みやすく、蓄積量が多くなると慢性閉塞性肺疾患(COPD)を発症するリスクが高くなります。
また、加齢による肺機能の低下や肺機能が未熟のまま産まれた低出生体重児や、
小児期に起こった慢性肺疾患、遺伝的な要因も慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発生に関与しています。
気道の炎症を起こす感染症も、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪因子となります。

一般的には若い年齢で喫煙を開始した人や喫煙年数(20年以上)が長い人、
1日に吸うタバコの本数(1日20本以上)が多い人ほど慢性閉塞性肺疾患(COPD)になるリスクが高いとされており40代以上の喫煙者に多くみられます。

タバコをやめて何年で肺は綺麗になる?

禁煙後1年経つと肺機能が改善し、禁煙2-4年後には虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが約1/3減少します。
肺がんのリスクが低下するのは、禁煙5年後以降と少し時間がかかりますが、禁煙して10-15年経てば様々な病気にかかる危険が非喫煙者のレベルまで近づくことがわかっています。


タバコの代わりは何がいい?

タバコの代わりにリフレッシュ感を得られるシュガーレスガムや、
ドライフルーツ、ナッツ類、コーヒーなどの食べ物・飲み物、歯磨きや軽い運動などで、解消するのも効果的です。

禁煙中 どうしても吸いたくなったら?
その他の対処法(吸いたくなったら・・・)

・ゆっくり深呼吸をする
・冷たい水やお茶を飲む
・歯を磨く
・昆布やガムを噛む
・体操や散歩等、軽い運動をする(体を動かす)
・食後は早めに食卓を離れる
・たばこに近づかない(吸っている人や自動販売機等)
・禁煙を決意したときのメモを再度見る


COPDの予防は「たばこを吸わないこと」に尽きます。
COPDの発症リスクは喫煙年数などに比例して高くなるので、早く禁煙すればするほど予防効果が大きくなります。
また、すでにCOPDを発症している場合でも直ちに禁煙すれば治療効果が上がり、
進行を止めることができます。
長年たばこを吸っている人のなかには「今さら禁煙しても遅い」と考える人もいるかもしれませんが、高齢になってからの禁煙でもCOPDのリスクは大きく減少することがわかっています。
喫煙は喫煙者本人だけの問題ではありません。
受動喫煙による被害を起こさないためにも家族や職場に喫煙者がいる場合は、直ちに禁煙してもらうか分煙を徹底する必要があります。

 

★内科専門医による総合医療、全人的医療を提供している仁愛堂クリニックです。総武線平井駅から徒歩4分と近いので、是非ご来院下さい。

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