仁クリブログ

2023.01.30更新

インフルエンザワクチンは今ある在庫で、今期、当院での接種は終了とさせていただきます。

在庫もあと数名分しかございませんので、まだ接種していない方は、早めの接種をおすすめしております。

尚、江戸川区高齢者インフルエンザ予防接種予診票をお持ちの方は、期限が令和5年1月31日までとなっておりますので、お気をつけ下さい。

 

★当院は予約制ではないので、電話で在庫の確認をしてからの来院をお願い致します。ただ来院してから在庫切れでお断りすることもございますので、ご了承下さい。

★15歳未満の方は、接種できる日が限られていますので、電話にてお問合せ下さい。

★6ヶ月~2歳ぐらいまでの当院初めてや、アレルギーのあるお子様に関しては、アナフィラキシーショックなど、何かあった時の為に、専門の設備の整っている小児科での接種をお願いする場合がございます。ご不明な点などございましたら、当院にお問合せ下さい。

2023.01.28更新

【頸動脈超音波の狭窄率について】

 

 今回は昨年の仁クリブログで掲載しました頸動脈超音波について、もう少し詳しく話していきたいと思います。一部重複する内容もあるかと思います。また、私が日頃検査して考えてることも話していきたいと思います。
 頸動脈超音波を行った際、よく患者様に「これは何の検査?」と聞かれることが多いのです。その時は「簡単に言うと動脈硬化の検査です」と答えます。ちょっとザックリすぎた答えなので、「頸動脈の血管を調べることで体中の血管の状態もおおよそ予測がつくのです。頸動脈の動脈硬化が進んでいるということは体中の血管もそれなりに動脈硬化を起こしていると示唆できますから」と付け加えます。また、何回も頸動脈超音波検査を受けられている患者様には「血管のつまり具合はどうですか?」と聞かれます。ここで私は「うーん、つまる、ね」と心の中で思い、返答に{つまり}ます。(以下の4)
 確かに頸動脈超音波検査は、目的の中で血管のつまり具合を調べる検査とも言われています。「つまる」の意味とは何でしょう?いくつか意味があって
1 隙間もなく入っていっぱいになる。(予定がつまる)
2 途中がふさがって通路・管などが通じなくなる。(鼻がつまる)
3 長さ・幅や間隔が短くなる。(日がつまる)
4 上手い対応がなくて苦しむ。(生活につまる)
5 最後のところまで行きつく。(つまるところ)
6 野球で、バッターがつまったあたりをした・・・。
など
2番が該当する意味ですね。しかし、頸動脈がつまるって、完全閉塞や高度狭窄のことを言ってるのでしょうか?確かに完全閉塞を起こしていても、血流は反対側の頸動脈や椎骨動脈で補い安定化する場合もあります。当院では高度狭窄の症例を見ても、完全閉塞をおこした症例を見たことはありません。おそらく狭窄の度合いについて言っているのでしょう。

 今回は、この狭窄の話がメインになっています。頸動脈超音波検査において、プラーク(血管内皮にでぎたゴミ)による狭窄の度合いを調べることは極めて重要で、一般に狭窄率何パーセントと具体的な数字で表します。狭窄率の算出には3種類の方法があり、ECST法、NASET法、AREA法があげられます。実際に血管は3次元の立体で、超音波画像は超音波ビームでスライスされた血管断面を2次元で描出します。なので、スライスする方向により全く見え方が変わってしまいます。赤い線の様に血管を長軸方向にスライスしたのが左下の図で、青い線の様に短軸でスライスしたのが右下の図です。いずれも、血管内腔は、プラークによりいびつになっています。

江口さん



そこで3種類の狭窄率の算出を使い分けます。
①ECST法(European Carotid Surgery Trial)
長軸方向にスライスし、狭窄部位の外径内径差の比率から算出します。

江口さん2



②NASCET法(North American Symptomatic Carotid Endarterectomy Trial)
長軸方向にスライスし、非狭窄部位内径と狭窄部位内径差の比率から算出します。国内では最もポピュラーな何出法です。血管造影の狭窄率に対応し、外科的治療の指標となります。また内頸動脈適応しますが、遠位側の描出が困難なことが多いです。

江口さん3

③AREA法
短軸方向にスライスし、狭窄部位の外径内径面積差の比率から算出します。立体的把握ができ、内腔不整形な血管に有用です。ただし、PSV(収縮期最大血流速度)の計測は不可能です。
しかし実際の検査では、①と②の図のように長軸断面の真下にプラークがあるとは限りません。長軸断面の血管側面にプラークがあったり、頸動脈球部の様に外径が一定でない時、またはプラークが存在するが内径が一定の時はAREA法を用います。

江口さん4

3種類の方法で正しい位置で垂直に計測するのはかなりの経験を要しますが、正しく測定できたとしても、それぞれの計測値は異なります。


一般にECST法で50%の時AREA法で75%、狭窄部位のPSVが150cm/secの時NASCET法で50%以上の狭窄が疑われます。3種類の狭窄率とPSVのバランスが異常な場合、いずれかが過大評価または過小評価していると考えられます。MRIは超音波検査の結果より再現性に優れるとよく言われますが、唯一流速測定できるのが超音波検査です。また微弱な血流をリアルタイムに検知できるのも超音波検査です。狭窄率の測定も重要ですが、PSVの測定を正確に行うことにより、超音波検査の再現性向上に寄与できると考えております。
 最後に、私なりに考えてる事。再現性良くするためだからといって、以前の所見を見すぎない事。当然フォロー中の病変を観察するのは重要なのですが、新しくできた病変を見落とす原因になりかねないのです。また、余計な先入観も生まれます。先入観ほど恐ろしいものはありません。

 

 

★内科専門医による総合医療、全人的医療を提供している仁愛堂クリニックです。総武線平井駅から徒歩4分と近いので、是非ご来院下さい。

 

2023.01.23更新

2月11日(土)・23日(木)は祭日の為、休診とさせていただきます。

患者様には大変ご迷惑をおかけ致しますが、ご了承下さいますようお願い致します。

2023.01.23更新

【糖尿病について】

 

糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。
血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります(糖尿病の急性合併症)。

 

糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病があります。
・1型糖尿病
【1型糖尿病とは】
1型糖尿病は、膵臓のインスリンを出す細胞(β細胞:べーたさいぼう)が、壊されてしまう病気です。β細胞からインスリンがほとんど出なくなることが多く、1型糖尿病と診断されたら、治療にインスリン製剤を使います。若い方を中心に幅広い年齢で発症し、生活習慣が関わる2型糖尿病とは、原因、治療が大きく異なります。
【原因】
膵臓でインスリンを作っているβ細胞が壊されて、インスリンを出す力が弱まったり、インスリンが出なくなったりするのが1型糖尿病です。1型糖尿病でβ細胞が壊される原因はよくわかっていません。1型糖尿病にかかりやすい体質を持っていたり、何らかの原因によりインスリンを作っている膵臓の一部が破壊されることによると考えられています。
【症状】
・普段より喉が渇く ・頻尿 ・急激な体重減少 ・疲れがひどい
こういった症状があります。放っておくとケトアシドーシスに陥るので、直ちに治療を受けてください。アシドーシスとは、インスリンは、ブドウ糖をエネルギーとして分解するときに必要なホルモン。不足すると、ブドウ糖の代わりに脂肪がエネルギー源として使われ、ケトン体という酸性物質ができます。「ケトアシドーシス」とは、このケトン体が血中に増え、血液が酸性化した状態。体のさまざまな働きが低下し、重症になると昏睡に陥ってしまう危険な症状です。
【治療】
インスリン注射

・2型糖尿病
【2型糖尿病とは】
インスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなるために起こります。おもに中高年以降にみられますが、若年者の発症も増加しています。遺伝的な体質に過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といった要因が加わり、発症するとされています。このため、2型糖尿病は「生活習慣病」ともいわれるのです。
また、肥満がなくても、内臓脂肪が増える「メタボリックシンドローム」と呼ばれる状態になると発症しやすくなります。40歳以上の人、太りすぎの人、家族に糖尿病の人がいる、著しい運動不足の人は注意が必要です。
【症状】
・疲労感 ・皮膚が乾燥して痒い ・手足の感覚が低下する、または、チクチク指すような痛みがある ・感染症によくかかる ・頻尿 ・目がかすむ ・切り傷やその他の皮膚の傷が治りにくい ・空腹感やのどの渇きがひどくなる
【治療】
基本は、適切な食事指導と運動で、これらを続けながら薬による治療を行います。

 

糖尿病は一生つきあっていかなければならない病気です。しかし悲観的になることはありません。きちんと治療を続け、血糖値を良好にコントロールしていれば、仕事も続けられますし、出産することもできます。空腹時血糖値110mg/dL未満、食後2時間血糖値140mg/dL未満を目標に血糖コントロールを続けていきましょう。
糖尿病をうまくコントロールしていくために、気をつけたいのは栄養・運動・休息、そしてストレス解消の4つの要素。これは糖尿病患者さんだけでなく、すべての人にとって、健康な生活を送るうえで大切なことです。


・食事療法
糖尿病の食事療法では食べてはいけない食品はありません。1日に必要なエネルギー量を理解し、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを過不足なくとることが大切です。そのためには、積極的に食品交換表を利用して栄養バランスのとれた献立にしましょう。
・運動療法
運動としては、酸素を十分に取り入れて、体全体の筋肉をつかう有酸素運動が効果的だといわれています。有酸素運動は、1回に20分から40分行い、週3回実施するとよいといわれています。無理なく、そして楽しくできる運動を生活に取り入れて、習慣にして長く続けることが大切です。有酸素運動の例として、ウォーキング、自転車、水泳、ジョギング
などがあります。
きちんとした血糖コントロールが合併症を防ぎます。血糖の高い状態が続くことにより起こる、体のさまざまな部分の障害を「合併症」と言います。将来、合併症を起こさないためには、血糖コントロールが大切です。
血糖自己測定に加え、直近の食事の影響を受けず1~2ヶ月前からの生活・食事による血糖値がわかるHbA1C(ヘモグロビンエー・ワン・シー)の検査を、病院で定期的に受けましょう。合併症を予防するには、このHbA1Cが6.5%以下を保つよう努力することが必要です。

 

 

★内科専門医による総合医療、全人的医療を提供している仁愛堂クリニックです。総武線平井駅から徒歩4分と近いので、是非ご来院下さい。

 

2023.01.16更新

オミクロン株対応2価ワクチンの接種回数は、1人1回です。

例えば、4回目接種としてオミクロン株対応ワクチンを接種した方は、5回目にあらためてオミクロン株対応ワクチンを追加接種することはできません。

前回オミクロン株対応ワクチンを接種したにもかかわらず、あらたに接種券が届いた方は、届いた書類の問合せ先に連絡をして確認のほど、お願い致します。

当院での現時点のワクチンは【ファイザー製オミクロン株対応ワクチン】となります。

 

2023.01.13更新

今年に入り、インフルエンザが流行ってきました。

まだインフルエンザの予防接種を接種していない方は、在庫も少なくなってきていますので、早めに接種するようにおすすめしています。

【価格】

1回 3,300円(税込)

※熟年者インフルエンザ接種予診票をお持ちの方は今年は無料でお受けいただけます。用紙を忘れずにお持ちください。

 

・インフルエンザワクチンは予約制ではございませんので、その日の在庫状況により接種可能となります。

・妊婦の方は産婦人科の医師に確認、相談をお願いいたします。

 授乳中の方に関してですが赤ちゃんへの移行については問題ないとされていますが、ご心配の方は同様に産婦人科の医師に確認、相談をしてからの接種をお勧めいたします。

・卵アレルギーの方はワクチンに卵白の成分が微量に含まれているため医師にご相談ください。

・当院では防腐剤フリーのワクチンの取り扱いはございません。

 

 

2023.01.12更新

高尿酸血症について

 

【高尿酸血症とは】
血液中の尿酸が7.0mg/dlを超えると、高尿酸血症と診断されます。
尿酸が高いだけでは、自覚症状はありませんが、進行していくと、結晶となった尿酸が関節・足先や耳たぶなどにたまります。そしてその部分に炎症が起こり、激痛の痛風発作が起こります。また腎臓にたまって結石ができると背中に痛みが生じたり、痛風腎を引き起こし腎臓の機能を低下させます。老廃物を尿として排泄できない腎不全にまで悪化すれば,透析を受けなければなりません。
尿管や膀胱に移行するとその部分で炎症を起こし、激痛を生じます。尿管で起こった場合は尿管結石、膀胱で起こった場合は膀胱結石といい、これらを合わせて尿路結石と言います。
高尿酸血症や痛風・尿路結石は、男性に圧倒的に多い病気です。女性は女性ホルモンによって尿酸値がコントロールされるため、男性に比べれば少ないのですが、女性ホルモンの分泌が低下する閉経後にはやや増加します。


【尿酸とは】
体内のエネルギー源や核酸の成分として重要なプリン体という物質の老廃物です。尿酸は通常体内では尿と一緒に排泄されます。
しかし、不適切な食生活やアルコールを多量に摂取する生活習慣などが原因で、排泄されるはずの尿酸が体内で一定量をオーバーしてしまい、さまざまな生活習慣病を引き起こすとされています。


【プリン体とは】
人が生きていくうえで欠かせないエネルギーと遺伝情報をつかさどる核酸の減量となるものです。
生きている限り体内でプリン体はつくられ続けます。
しかし、体のバランスがくずれてプリン体の老廃物である尿酸の排泄量が少なくなったり、プリン体を多く含む物質を摂取すると、プリン体が体内で過剰となります。
その老廃物である尿酸が増え、高尿酸血症・通風を引き起こす結果となります。


【自覚症状がなくても油断禁物】
生活習慣病は自覚症状が乏しいため,そのまま放置されやすいのが特徴です。しかし放っておくと動脈硬化を進行させ,脳卒中や心臓病といった命に関わる合併症につながりますので,早めに見つけて進行を抑えることが大切です。
生活習慣病の原因は,過食・運動不足による肥満,アルコールの飲み過ぎなど,高尿酸血症の原因と重なっていますので,尿酸値を見れば生活習慣病が進行しているかどうかが分かります。「尿酸値が高い」と言われたら,痛風や尿路結石などの症状がなくても生活習慣を見直し,尿酸値を下げることが肝心です。なお詳しいメカニズムは分かっていませんが,高尿酸血症自体に脳卒中や心臓病を引き起こす原因があるともいわれています。


【予防】
尿酸値を下げる具体的な方法の第一は減量です。高尿酸血症の患者さんの多くは太り気味で、その患者さんが減量すると、尿酸値も下がります。
減量のためには、適切なカロリーで栄養バランスのよい食事をとること、そして適度な運動を続けることが欠かせません。なお、運動の強さが強過ぎると、逆に尿酸値が高くなるので注意してください。
減量に加えて、尿酸値を上げない工夫も必要です。例えばアルコール(とくにビール)を飲み過ぎない、体内で尿酸に変わる「プリン体」の多い食べ物(レバーなど)を食べ過ぎない、水分は1日1ℓをとるといったことです。


【治療】
治療は主に生活習慣の改善指導。それと薬物治療です。
薬の飲み始めには痛風発作の再発がよく見られます。慢性的に高い状態にあった尿酸値が急低下したときに,白血球が尿酸塩結晶を攻撃するためです。しかし服薬は,ここで勝手に中止せず続けることが大事です。
前述の通り,薬の飲み始めには痛風リスクが上がります。3〜6カ月かけて徐々に用量を増やし,ゆっくりと尿酸値を下げます。
服薬をやめるとすぐに高尿酸血症の状態に戻ってしまいます。自分の判断で服薬をやめたり量を減らしたりせず,決められた量を根気よく飲み続けることが大事です。

 

 

★内科専門医による総合医療、全人的医療を提供している仁愛堂クリニックです。総武線平井駅から徒歩4分と近いので、是非ご来院下さい。

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