運動不足による病気を引き起こすリスク
2025.03.11更新
運動不足による病気を引き起こすリスク
運動不足は、現代社会における深刻な健康問題の一つです。身体活動の不足は、様々な病気のリスクを高め、私たちの健康を脅かします。ここでは、運動不足が引き起こす可能性のある病気とそのリスクについて、詳しく解説します。
1. 生活習慣病のリスクを高める
運動不足は、生活習慣病と呼ばれる、食事や運動などの生活習慣が原因で発症する病気のリスクを高めます。
肥満: 運動不足は、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回り、体脂肪の蓄積を招きます。肥満は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、心臓病や脳卒中、がんなどのリスクも高めます。
糖尿病: 運動不足は、インスリンの働きを悪くし、血糖値を上昇させます。高血糖の状態が続くと、糖尿病を発症するリスクが高まります。糖尿病は、神経障害、腎臓病、眼病などの合併症を引き起こす可能性があります。
高血圧: 運動不足は、血管の柔軟性を低下させ、血圧を上昇させます。高血圧は、心臓病や脳卒中の主要な危険因子です。
脂質異常症: 運動不足は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を増加させ、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を減少させます。脂質異常症は、動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
2. 循環器疾患のリスクを高める
運動不足は、心臓や血管の健康を損ない、循環器疾患のリスクを高めます。
心臓病: 運動不足は、心臓の筋肉を弱め、心臓病のリスクを高めます。心臓病は、狭心症、心筋梗塞、心不全などの病気を引き起こします。
脳卒中: 運動不足は、動脈硬化を進行させ、脳卒中のリスクを高めます。脳卒中は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの病気を引き起こします。
3. がんのリスクを高める
運動不足は、特定のがんのリスクを高める可能性があります。
大腸がん: 運動不足は、腸の働きを悪くし、大腸がんのリスクを高める可能性があります。
乳がん: 運動不足は、女性ホルモンのバランスを崩し、乳がんのリスクを高める可能性があります。
子宮体がん: 運動不足は、女性ホルモンのバランスを崩し、子宮体がんのリスクを高める可能性があります。
4. 骨や関節の疾患のリスクを高める
運動不足は、骨や関節の健康を損ない、これらの疾患のリスクを高めます。
骨粗鬆症: 運動不足は、骨密度を低下させ、骨粗鬆症のリスクを高めます。骨粗鬆症は、骨折のリスクを高めます。
変形性関節症: 運動不足は、関節の軟骨を弱め、変形性関節症のリスクを高めます。変形性関節症は、関節の痛みや変形を引き起こします。
腰痛: 運動不足は、腰の筋肉を弱め、腰痛のリスクを高めます。
5. 精神疾患のリスクを高める
運動不足は、精神的な健康にも悪影響を及ぼし、これらの疾患のリスクを高めます。
うつ病: 運動不足は、脳内の神経伝達物質のバランスを崩し、うつ病のリスクを高める可能性があります。
認知症: 運動不足は、脳の血流を悪くし、認知症のリスクを高める可能性があります。
6. その他
運動不足は、上記以外にも、睡眠障害、免疫力低下、便秘など、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
運動不足解消のために
これらのリスクを回避するためには、適度な運動を習慣にすることが重要です。厚生労働省は、健康維持のために、18歳~64歳の方には1日60分程度の歩行などの「中強度」の運動を毎日行うこと、65歳以上の方には、強度を問わず、身体活動を毎日40分行うことを推奨しています。
運動習慣のない方は、まずはウォーキングやストレッチなど、軽い運動から始めてみましょう。
運動不足は、私たちの健康を脅かす様々なリスクをもたらします。日々の生活に運動を取り入れ、健康的な生活を送りましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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