仁クリブログ

2023.07.27更新

【ヘルパンギーナについて】


ヘルパンギーナは、6~7月頃に乳幼児の間で流行することが多い夏風邪の一種です。子どもが感染すると、39度以上の発熱や咽頭痛、口腔内の発疹などがあらわれます。軽症で済むことが多い病気ですが、まれに熱性けいれんや脱水などを起こすこともあるため、注意が必要です。ヘルパンギーナは5歳以下の子どもでの感染が90%以上を占めていますが、大人にもうつることがあります。


ヘルパンギーナを引き起こすのは「エンテロウイルス」や「コクサッキーウイルス」などです。これらのウイルスは、感染者の咳やくしゃみで飛び散る飛沫を吸い込んだり、手やドアノブなどを介して口や鼻、目の粘膜に触れたりすることで感染が広がります。

 

基本的な潜伏期間は3~6日と言われています。ヘルパンギーナには、ウイルスの型がいくつかあるので、何度もかかってしまうことも珍しくありません。ヘルパンギーナに感染した子どもの看病をしている親は感染する可能性があるため、感染対策が大切です。大人がヘルパンギーナにかかった場合でも、子どもと同じように高熱や咽頭痛、口腔内の発疹・水ぶくれなどの症状があらわれます。ただ子どもより症状が強く出る傾向があり、筋肉痛や頭痛、関節痛などを伴うこともあります。治るまでの期間も長くなりがちです。ヘルパンギーナを治すための特効薬はありません。そのため症状に合わせて対症療法を行いながら、回復するのを待つことになります。安静にして水分をしっかりとり、必要に応じて病院で処方された薬を服用しましょう。

 

~ヘルパンギーナの家庭内感染を防ぐために~


・手洗い・うがいをする
基本的なことですが、手洗いやうがいはヘルパンギーナの感染対策としても有効です。帰宅後や食事前、子どものお世話をした後などにこまめに行いましょう。手洗いをする際は石鹸を使って、流水でしっかり洗い流すようにしてください。


・マスクを着用する
マスクもヘルパンギーナの感染予防に一定の効果があるとされています。体調が回復したあとも飛沫や鼻汁から1~2週間ウイルスが排出されるので、この期間は家のなかでもできるだけマスクを着用して過ごすようにしましょう。


・タオルや食器の共用を避ける
タオルを共用することで家庭内感染が広がることがあります。手拭き用のタオルはもちろん、体を拭くバスタオルも一人ひとり違うものを使うようにしましょう。
また子どもの唾液から感染することもあるので食器の共用も避け、子どもの食べ残しなどは口にしないようにしてください。


・オムツ交換の際には手袋とマスクを着用する
ヘルパンギーナを引き起こすウイルスは、便からも排出されます。症状が治まったあとも数ヵ月間排出が続くことがあるので、オムツ交換の際には手袋とマスクを着用し、使用済みのオムツは密閉して処分するようにしましょう。


・ドアノブやテーブルなどよく触るところを消毒する
ドアノブやテーブルは子どもの手が触れやすく、ウイルスが付着しやすい場所です。家庭内感染を広げないために、こまめに消毒するとよいでしょう。エンテロウイルスやコクサッキーウイルスには次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤を薄めた消毒剤が有効です。アルコールの消毒剤はあまり効果がないので注意してください。
ヘルパンギーナを引き起こす「エンテロウイルス」や「コクサッキーウイルス」への効果が期待できる「酸性アルコール消毒剤」も販売しているようなので自宅での購入も検討してみて下さい。

 

ヘルパンギーナの他にも、子どもを中心に患者数が増える感染症が、「手足口病」「咽頭結膜熱(プール熱)」です。例年6月から8月にかけてそれぞれの流行がピークを迎えますので、特徴や注意点を確認し、事前の感染対策に備えましょう。

 

★内科専門医による総合医療、全人的医療を提供している仁愛堂クリニックです。総武線平井駅から徒歩4分と近いので、是非ご来院下さい。

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